第2話 スカサハの新たなる弟子
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「悪い、遅くなった」
「っ!?士郎か!何でおま・・・・・・ワンコ!」
突如目の前に現れた士郎に驚くが、それ以上にお姫様抱っこ状態で運ばれてきた一子に驚く。
「ワンコ如何したんだ!?」
「疲れて寝てるだけだ。初日だって言うのに師匠が稽古をの速度を余りに飛ばした様だからな」
「修業好きのワンコを初日から此処まで疲労させるなんて、どれだけスパルタなんだよ・・・」
「けど有言実行・・・・・・一度たりとも弱音を吐かなかったらしい。大したもんだな」
士郎の言葉に安心と納得が混ざった感情のまま、百代は嬉しそうに寝ている一子の頭を撫でる。
「と言う事で預けたいんだが、如何する?俺が上まで運ぶか?」
「いや、私が預かる・・・・・・にしても」
「ん?」
寝ている一子をそのまま百代が変わってお姫様抱っこ状態で受け取る。
しかし何か思うところがあるのか、士郎をじっと見る。
見られている士郎は、少し考えてから思いつく。
「もしかして、百代もお姫様抱っこされたいのか?」
「は!?」
「まあ、今だに両親が帰ってこないから仕方がないんだろうが、意外と甘えん坊だな」
「ちょ、違っ」
「照れるな照れるな。今度機会が有ったら、膝枕でも何でもしてやるから今日は許せ」
「だから――――」
「じゃあな!」
「あっ!?」
そう、最後まで百代の弁明を聞かずに、帰ってしまった士郎。
それを追うかどうか迷ったが、結局諦める事にした。
「まあ・・・・・・いいか」
誤解は解けなかったが、あそこまで言われると興味も出て来たので、それもいいなと思い廃ビル内へ戻っていく。
しかし誰も見ていなかったと思われた今の光景を、見ている者がいた。
それは――――。
「順調に攻略中か。・・・・・・よしっ!」
覗き見していた京が、嬉しい進捗率にガッツポーズをするのだった。
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