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異世界にて、地球兵器で戦えり
第二十二話 各国の状況2
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ーー。


首脳会談を終えて一安心した日本政府であったが、この後の対応についての対策を考えなければいけなかった。

「何とか一通りの特地に対する取り決めをアカツキ帝国と行えた事はよかった。そして帝国講和派が、我々に対して冷静に分析している事を理解している事も喜ばしい」

首脳会談を終えて、アカツキ帝国と特地の交渉がスムーズに終えて一安心した本位首相。しかし、この後の事について考えなければいけないと思うと憂鬱で仕方なかった。


「ですが首相。今回の急遽決まった会談に出席した事に対して共産党を含めた各政党から批判の声が上がっています」

首相補佐官の白百合が、本位に対して説明する。それを聞いて本位は呆れた表情でため息を吐く。本来なら随分先になる筈の予定であったアカツキ帝国との首脳会談を他の予定を飛ばしてまで実行したのもファルマート大陸の帝国抑止力の崩壊が早まり、帝国の外圧で黙っていた各国が一気に戦争を始めるのも時間の問題であった為に、アカツキ帝国は早めにファルマート大陸での問題を片付けたかったのだ。

それを理解している本位も、このまま特地が戦国時代のように覇権を争いを始めたら、特地の利益を得るどころか、下手に介入して紛争に参加する羽目になり、逆に特地より撤退する事にもなりかねないのだ。特地の紛争を未然に防げなかった事に対して特地の利益を欲している各国から非難を浴びて、これぞとばかりに各政党も攻撃する魂胆が分かりきっているだけに、今回の首脳会談を本位は受諾した。


「全く嫌になるな。何もしなくても批判。行動しても批判。明確なビジョンを持って抗議するならまだ理解できるが、ろくな内容も考えないで批判するものだから呆れるばかりだ」

「仕方ありません。これも彼らの数少ない攻撃材料の一つですので、軽く聞き流すのが一番です。」

「そうだな。国内だけでなく、相も変わらずお隣はいつものように熱狂的だ。」

隣国に対するデモもお決まりのようであるため、今さら気にも留めない本位である。だが、そんな中で今回の首脳会談である男に対して本位の目に留まった。

「しかし、あの自衛官なかなかやるな」

「ええ、その通りです。第一陣の外交官も、彼のお蔭で助かったと言っています。」

「最初はあのレポートの内容を見た時はふざけているのかと思ったが、なかなかどうして馬鹿に出来るものではないな」

「異世界の国家で、まだ日本人が誰も接触していないで、あれ程の対策を思いつくのですから驚きです。」

「伊丹耀司二等陸尉。まだまだアカツキ帝国については不明な点も多いし、特地の現地住民に対する対応に対しても分からない事だらけだ。伊丹君には是非とも次も特地で重要な会議があれば同席してもらい、対策書を作製してもらいたいな」

本人が聞
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