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異世界にて、地球兵器で戦えり
第二十二話 各国の状況2
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シアではジェガノフ大統領は、アカツキ帝国と日本の首脳会談の話は既に届いており、アカツキ帝国と日本は特地に対して大きく行動する事が理解できた。だが、それでもロシアの対応に変わりはなかった。ある程度の日本に対する干渉は強めるが、日本の同行を探るだけで深い入りはしない方針に変わりはなかった。

「どうしてですか!?資源輸出国でない日本が特地の資源を手に入れれば、我が国の優位を覆す程に広がる可能性が高いのですよ!」

ロシアは広大な土地と資源を保有している。その国内存在する莫大な資源を餌に、ロシアは強引なまでの資源外交が可能であった。現代の生活のアキレス腱ともいうべき資源をロシアは大量に保有しており、そのためロシアは、日本が特地の資源で資源輸出国となってロシアの発言力低下を恐れているのだ。

「確かに日本の技術力ならば特地に眠る手つかずの希少資源を大量に有効活用する事ができる。だが、それは一体何年後だ?」

そもそも地球と特地との技術格差は歴然だ。地球世界からすれば特地は、アカツキ帝国を除けば中世時代の技術力しかない。そして、地球世界との経済パートナーとなるには日本は特地で開発をしなければいけない。地球世界が満足しうる顧客を獲得するのに日本は一から特地の人間を支援しなければいけない。

それに、銀座に現れた門じたいが未だにどのような現象で現れた事も解析できておらず、そんな超常現象で開いた異世界の門が何時消えるかもわからないのだ。下手に門に介入してあちらに派遣した人間を失うほうがマイナスだと判断しているのだ。このような決断をジェガノフ大統領が決定したのも、アカツキ帝国の存在があるからだ。

(国連よる国際管理が出来たとしても、アカツキ帝国にとって地球世界との関係が不都合と思ってしまえば、門を破壊するだけでこちらとの関係を断ち切る事など簡単なのだからな)

アカツキ帝国の価値観は日本との類似点が多いとの報告が入っているが、だからといって国家利益を無視してまでお人よしの訳がない。アカツキ帝国という地球世界の大国に匹敵する国家が特地に存在している事で、特地にたいする対応でジェガノフ大統領は慎重になっていたのだ。

「アカツキ帝国との関係を第一とする方針に変わりはない。逆にアカツキ帝国が地球との関係が不都合と判断しないように対応しろ。アメリカやEUと連携して対策を考えるように通達。そして我々と同じ資源輸出国や反日が常識化している中国と韓国に対する牽制も忘れるな」

ジェガノフ大統領は外交官達にそう通達する。ロシア政府としては特地の門が邪魔だが、ロシア企業の中には新たなビジネスチャンスが訪れたと判断して、特地に関する関心度は高かった。アメリカや中国のように深く介入する事はなく、二国と違って一歩下がった所で対応するような方針であった。


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