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ジオン独立戦争記〜名もなき兵士たちの転戦記
1.エルネスト・ルツ中佐編
第3話:ブリティッシュ作戦
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での戦闘において、またここ二十余年の経緯からも明白なように、
 連邦に我らスペースノイドの命を守る意思はない。
 彼らは我らのことを虫けら以下の存在としか見ていない』

そこで画面は切り替わり、アイランド・イフィッシュで海兵隊が撮影した映像が
映し出された。

『連邦はサイド2にあるこのコロニーに、猛毒の青酸ガスを流し込み
 400万人もの民間人を虐殺したのである。
 これは、我らジオンがこのコロニーを接収したときに、ジオンの生産力向上に
 寄与してしまう恐れがあるというだけの理由で行われた蛮行である』

映像は再び拳を振り上げて演説するギレンの映像に切り替わる。

『スペースノイド諸君! これこそが連邦の真の姿だ!
 彼らは今後も必要とあればこのような虐殺を何度でも実行するだろう。
 サイド1やサイド4で核によってコロニーを破壊したように。
 また、サイド2で毒ガスによってコロニーの住民を根こそぎ死滅させたように。
 
 このたびの件で私は改めて確信した。
 現時点においては、このような連邦の存在を許すことこそ不正義である!
 これまで連邦を支持してきたコロニーの諸君にもよくわかったことだろう。
 いまからでもジオンの旗のもとに馳せ参じてくれることを我らは待っている』

再び画面は切り替わり、ジオンの艦艇に守られたアイランド・イフィッシュの
姿が映った。

『これから我らジオンは思い上がった連邦政府に裁きの鉄槌を下す。
 全てのスペースノイドの怒りの拳によって、必ずや彼らは屈するだろう』

最後にもう一度画面はギレンの姿に戻った。

『これよりブリティッシュ作戦を開始する!』

その言葉と同時にアイランド・イフィッシュに取り付けられた核パルスエンジンが
点火され、コロニーはゆっくりと動き出した。

『これより我が艦隊は海兵隊と共同でコロニーの護衛にあたる。
 軌道投入完了地点まで5日間の長きにわたる任務だが、緊張を切らすことなく
 集中して任務に精励してもらいたい。
 なお、現在得ている情報では3日後には連邦の迎撃艦隊と遭遇することになると
 予測しているが、それまでも決して警戒を緩めることのないように。 以上だ』

通信画面には再びルーゲンス准将の姿が映し出されていた。
その言葉を注意深く聞きながら、ルツは心中に滾る激しい感情を必死に
押し殺していた。
その怒りのエネルギーを連邦にまとめてたたきつけるために。





それから3日間はルーゲンスの述べたとおり連邦軍による迎撃はなく
厳重な警戒態勢が敷かれているとはいえ、現場は穏やかだった。
この間、穏やかでなかったのはむしろ前線以外である。
というのも、全世界に対して放送されたギレンの演説で明ら
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