1.エルネスト・ルツ中佐編
第3話:ブリティッシュ作戦
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いが、攻撃続行の命令を下したということだ。
コロニーに類を及ぼさないようにせよと指示はしたらしいがな。
結果、連邦艦隊はコロニーに対して攻撃を実行した、と」
「コロニーに、攻撃・・・ですか? そんな、バカな・・・」
ルツはメンヒの言葉に驚愕し、絶句していた。
「事実だよ。10基のコロニーが破壊され、2億人近くが亡くなったということだ」
「でも、サイド1は連邦支持を最も早く打ち出したところですよ?
自分の支持者を殺害するなんてこと・・・」
「連邦の、少なくとも艦隊指揮官クラスの連中にとっては、スペースノイドの
命なんてその程度のものということだろうな」
メンヒが吐き捨てるように言うと、格納庫にMS隊の出撃を命じる
艦長の放送が鳴り響いた。
メンヒは立ち上がり、行くぞとルツに声をかけて自分の機に向かった。
一方ルツは、メンヒの語ったことから受けた衝撃からまだ立ち直れていなかった。
拝むように両手に額をつけて、バカな、ありえないと呟いていた。
「中尉? 出撃では?」
そこに通りかかった一人の軍曹が声をかけると、ルツは立ち上がり
力なく愛機のほうへと漂っていった。
さらに1時間後、ルーゲンス艦隊は8バンチコロニーの宙域に到着し、
海兵隊と合流していた。
コロニー後方の港口から住民の避難を誘導する海兵隊がコロニー内部に進入するのを
守るようにルーゲンス艦隊は展開していた。
艦隊指揮官のルーゲンス准将は各艦にモビルスーツによる哨戒の実施を下命。
コリオランでも3小隊を1つずつ交代で出撃させる連続哨戒体制をとることとし、
最初にルツの小隊が出撃することになった。
力なくコクピットのシートに座っていたルツは、出撃を指示するオペレータからの
通信に言葉少なに応じると、コクピットのハッチを閉じた。
ヘルメットのバイザーを下ろして、愛機のザクを格納庫のハッチへと
移動させていると、メンヒの顔が通信画面に現れた。
『中尉。 様子がおかしいと数名から報告を受けたが出撃できるのか?』
「・・・大丈夫です」
通信画面越しにルツの表情を見ていたメンヒは、小さくため息をついた。
『わかった。 今は任務に集中しろ、いいな?』
「・・・了解です」
ルツは通信を切ると、大きく口を開けている格納庫ハッチから宇宙空間へと
その愛機を踊りださせた。
方向転換しコリオランの前方に出たルツの目に、スクリーンに映し出された
サイド2・8バンチコロニー、通称『アイランド・イフィッシュ』の姿が入る。
連邦のサイド2駐留艦隊はすでに壊滅しており襲撃される恐れもないため、
ミノフスキー粒子の散布は行われていない。
そのため普段よりも
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