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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十三話 貴族って本当に何様なのです!?
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は皆無ではないのだ。
今回反乱を起こしたのは、バーベッヒ侯爵である。元宮内尚書という肩書を持つこの老人は、退官した後、悠々自適の生活をその領内で行っていた。
ところがである。
彼の領有するシャンタウ星域内部一惑星で新たにレアメタルの鉱脈が、それも莫大な鉱脈が発見されたことが波紋を投じる一石となった。問題はその所有権だった。なんとその惑星はシャンタウ星域とその隣皇帝直轄領のヴァールヴェルヒ星域をちょうどまたぐようにして公転周回していたのである。
当然争いになった。双方の調査団が調べたところ、その惑星はやや皇帝直轄星系よりに公転していることが判明したのである。これをもって皇帝側の所有権となすべきと皇帝側が述べたところ、侯爵も先代皇帝の寵愛が厚かった人だったので、簡単には皇帝側の意見には従わなかった。
話合いのために、皇帝から代理士が派遣され、折衝に当たった。惑星自体は一応はバーベッヒ側が管理していたから、相応の補償金を受け取るか、あるいは何分の一かの利権をもらうかで穏便な決着が望まれていた。おそらく侯爵もその辺りが潮時だと思っていたのだろうが、それを裏切る事故が代理士の接待中に起きた。
なんと、バーベッヒ侯爵と代理士が共に狩猟を部下たちと共に楽しんでいる中、代理士がバーベッヒ側からの誤射で死亡してしまったのである。
皇帝の代理人射殺!!!
その事実を受け止めた時、バーベッヒ侯爵は「もはやこれまでじゃあ!!!」と絶叫したということである。皇帝の代理人を殺してしまったということは、皇帝陛下を弑逆奉ったことに等しい。死刑は当然、そして一族親戚が断絶されることになるのも当然であった。
唯一の望みは、反乱を起こし、できるだけ有利な条件で和睦し、党首のバーベッヒ侯爵の命と引き換えに、親類一同の命を救うことだった。自らは死を覚悟していたバーベッヒ侯爵は親類を救おうと自殺を思いとどまり、彼と彼の一門は私兵を結集し、領内に立てこもり、徹底抗戦の道を選んだのである。
このことを知った時、ラインハルトは唾棄すべき相手だと、自分たちの下宿でキルヒアイスに言った。
「とんでもない奴だ。自分と一門の問題に一般平民の命を巻き込むとはな。潔く一門ともども自決して、自身の領地の民の生活を保障せよと皇帝に言い募れば、まだ気概があったと言われたものを」
「バーベッヒ侯爵ご自身はそれほど地位や金に恋々となさるお方だとは聞いていません。大方一門の中に死なせたくはない人がいたのでしょう」
「だからといってそのために数十万の民を犠牲にするか!?」
平手で打たれたようにキルヒアイスは思わず身を引いた。自分に向けられていなくとも、それほどラインハルトの怒りはすさまじかったのである。反乱ともなれば、バーベッヒは自分と一門だけで戦うわ
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