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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十三話 貴族って本当に何様なのです!?
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しれない。けれどそんなこと、誰が決められるのかしら」
イルーナが言う。その横でアレーナが、
「でも、アンネローゼの言う通りよ、少しは自重しないと他のみんなに睨まれるわよ」
アレーナとイルーナ自身、原作、そして前世などから、早すぎる出世がどんなに弊害をもたらすか、またどんなメリットをもたらすかを良くわきまえていた。それでいて対照的な二人の会話はお互いを十分理解しての事であり、その意図は目の前の金髪と赤毛の二人に幅の広い視野を持たせるためである。
「わかっています。いえ、わかっているつもりです」
ラインハルトが言う。
「姉上、私は早く姉上を救い出したい。そのためになら早すぎると言われようと地位と実力を付けたいのです。ですが、そのために視野狭窄に陥る真似は決してしないと誓います。もしそうなったら・・・・」
「そうなったら?」
固唾をのんで見守っているのはキルヒアイスだった。アレーナ、イルーナ、そしてアンネローゼは顔色も表情も変えない。
「そうなったら、キルヒアイスが、イルーナ姉上が、アレーナ姉上が、私をいさめてくれます」
アンネローゼの顔が和らいだ。イルーナもアレーナも、そしてキルヒアイスもだ。それがこの場しのぎの言葉ではなく、ラインハルトの本心から吐露された言葉だということが分かったからである。
「ジーク」
「はい。アンネローゼ様」
「アレーナ、イルーナ」
二人はアンネローゼに穏やかな端正な顔を向けた。
「今までありがとう。弟を支えてくれて。そして、これからもどうか弟を支えてやって。叱ってあげて頂戴ね」
3人は無言で、だがしっかりとアンネローゼの瞳を見てうなずき返した。
「ところで、またぞろ出征があるって話を聞いたんだけれど、それって本当?」
アレーナの発言に、軍属の3人は顔を見合わせ、お互いに困ったような笑みを浮かべた。アンネローゼがまた憂い顔を見せたのだ。それを見たアレーナがしまったという顔をしたのを見て、一同は笑った。
「流石はアレーナ姉上だ。いったいどこからそんな話を聞き出すのかな」
ラインハルトが肯定の代わりにそう言った。
「フッ、私の地獄耳をなめないでよね」
アレーナが自慢そうに言ったので、また一同は笑った。笑いがやんだところでラインハルトがキルヒアイスに視線を向ける。
「はい、その通りです。ですが、出征と言っても外部ではありません」
不思議そうな顔をするアンネローゼにキルヒアイスが説明した。
原作ではカストロプ反乱、そしてリップシュタット戦役が貴族反乱の代名詞として知られているが、実のところこの世界においては、反乱は皆無ではない。退廃的である銀河帝国であっても、小規模、あるいは中規模の反乱
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