機動戦艦ナデシコ
1373話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たのだろう。草壁の疑問の声に、頷きを返す。
「そうだ。あそこが会談の場所となっている。見ての通り、メギロートやイルメヤ、シャドウといった機体が警備をしているから、警備についての心配はいらない。少なくても、お前達が以前経験したように使者を殺す……なんて真似はまずないから安心しろ」
『だと、いいのですがね』
そう告げる草壁の様子は、色々と思うところがあるように見える。
実際に一度経験しているだけに、警戒心が強くなるのは当然か。
「レーダーに転移反応! この転移反応は、システムXNのものよ!」
タイミング良く美砂の言葉が周囲に響く。
どうやらニヴルヘイムの登場らしい。
そんな俺の予想通り、次の瞬間には少し離れた場所にニヴルヘイムが姿を現す。
離れた位置からでも理解出来るだけの大きさを持つその姿に、映像モニタの向こうで草壁が……そして白鳥を始めとする、草壁の側近とも言える者達全員が息を呑んでいるのが理解出来た。
まぁ、ニヴルヘイムはニーズヘッグとは違う、もう1つのシャドウミラーの象徴の機動要塞なのだから、その気持ちは分からないでもない。
基本的に、1つの街がそのまま動いているようなもの……といった感じなのだから。
『アクセル代表、その、あの巨大な代物が……』
信じられないといった様子の口調で尋ねてくる草壁に、頷いて口を開く。
「そうだ。あれがシャドウミラーの機動要塞、自由に移動出来る前線基地。ニヴルヘイムだ」
『……何と……』
そんな風に唖然としている草壁を余所に、ナタルの指示に従って円はニヴルヘイムへと通信を送る。
映像モニタに映し出されたのは、ニヴルヘイムの司令をしているマリュー。
……そのマリューの姿に、草壁を始めとした木連の者達全員が衝撃を受けていた。
まぁ、円や美砂、それにナタルといった風に軍に女がいる時点で色々と驚いていたんだ。それが、ニヴルヘイムのような存在の司令までもが女……それもマリューのような若い女だとは思いも寄らなかったのだろう。
特にマリューは木連に好みが多そうな、優しさを前面に押し出しながらもしっかりと一本芯の通った女だ。
今はともかく、将来的に木連でマリューが知られるようになれば、間違いなく大人気になる可能性は高い。
『アクセル、そっちは随分と早かったわね』
笑みを浮かべながら告げてくるマリューの様子に、再びみなづき側でざわめきが起きる。
そんなみなづき側を少し気にする様子を見せたマリューだったが、今はそっちに関わっている暇はないと判断したのか、スルーして言葉を続ける。
『それでこれからだけど……こっちからはグリューノ総司令達をシャトルに乗せて基地へと向かわせるけど、そういう事でいい?』
「ああ。こっちもシロガ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ