第46話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
〜月の僧院〜
「ふう、やっと着いたか。しかし、前に来た時と比べるとやたらと薄暗い感じだな………」
「ええ………前に来た時はこんなモヤは出てなかったのに。」
「うふふ、少し見ない内にいかにも”出そうな雰囲気”になっているわね?」
件の遺跡に到着したロイドは遺跡から感じる気配に驚き、エリィは身体を震わせ、レンは興味ありげな表情で遺跡を見つめていた。
「で、この遺跡の中に幽霊が出るってわけだな?」
「ええ………幽霊というか得体の知れない魔獣ですけど。ティオちゃん………何か感じる?」
ランディに尋ねられたノエルは頷いた後ティオに尋ねた。
「………………………何か不思議な波動のようなものを感じます。ただの空気振動……?………それとも霊的なもの………?」
「不思議な波動………?」
ティオの答えを聞いたノエルは不思議そうな表情をした。
「ええ、前に来た時には感じなかったんですけど……どうやら屋上に見えている鐘のあたりから感じられます。」
ティオの言葉を聞いたロイド達は遺跡の屋上にある鐘を見つめた。
「そういえば………この遺跡も、星見の塔みたいに屋上に鐘楼があるみたいね………」
「ああ、そうみたいだな。クロスベルの中央広場にあるのと同じような鐘みたいだけど………」
「ふむ………なんか関係あんのかねぇ。」
「まあ、少なくても偶然同じ鐘があるって事ではないでしょうね。」
「……………………………今回は、一通り内部を探索するのが目的ですが………とりあえずの目標地点としてあの鐘楼まで行ってみませんか?ティオちゃんの言ってたことも確認してみたいですし。」
「ああ、異存はないよ。それじゃあ……さっそく中に入るとしようか。」
ノエルの提案に頷いたロイドは仲間達を促した。
「ふう………わかったわ。」
「了解です。」
「そんじゃま、幽霊ってのにご対面といますかね。」
「うふふ、リアルホラーハウス巡りの始まりね♪」
その後ロイド達は遺跡の中に入り、礼拝堂らしき場所に到着した。
「ここは………」
「ど、どうやら礼拝堂みたいだけど………」
「………古い記録によると中世の僧院跡みたいですね。―――”月の僧院”。あの”星見の塔”や古戦場の奥にある城砦と同時代のものらしいですけど。」
「ということは………500年くらい前の遺跡ね。激しい戦乱の時代でもあった頃だけど………」
ノエルの説明を聞いたエリィが考え込んだその時、鐘の音が聞こえ始めた!
「こ、これは………」
「鐘の音……!?」
「………!来ます………!」
鐘の音に驚いているロイド達に何かに気付いたティオは警告した。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ