暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
Air 〜没死、必死、決死〜
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

「鎌鼬切演武、四季早々・花吹雪」

蒔風の剣技が「奴」に襲いかかる。

「くっ、お」

「終わらせるぜ!」

蒔風がさらに夏、秋と続けようとする!



「フンッ!!!!!」

ドッ、ズガ!!!

「奴」が魔導八天を地面に叩きつけ、爆発したかのように砂塵が舞う。



「おぉ!?ッブ!!砂口入ったぁってうお!?」


蒔風の切演武が掻き消され、さらに地面が陥没してそこに向かって蒔風がズルズルと引きこまれる。
まるで蟻地獄だ。

足首まで沈んだところで、蒔風が空中に飛びそこから脱する。

しかし


「蒔風さんいらっしゃ〜〜い♪」

「な、ん!?」

ガゴッ!!!


蒔風を待ちうけていたのは「奴」の振るう魔導八天だった。
タイミングばっちりで蒔風の頭部をとらえたそれは防がれはしたが、その衝撃は殺されることなく叩きつけられる。

上昇してた蒔風の体がそのままの軌道で戻され、蟻地獄のど真ん中にのめり込む。



「主!!!」

「地獄に堕ちろや」


蟻地獄の中に沈んでいく蒔風をそのまま放置し、「奴」が着地。
観鈴達の居るバリアに向かって歩いてくる。

「おのれ貴様ぁ!!!」

蒔風の姿が砂の中に消える。

それを見て、玄武が飛び出し「奴」に向かった。
その手に玄武盾を出現させ、砂浜の上とは思えないスピードを出す。

ドゴン!!!


「奴」のケンカキックと玄武盾が真っ向からぶつかり合う。
玄武も「奴」も一歩も引かず、凄まじい衝撃をまき散らしその場で止まった。

「儂の防御力は十五天帝随一の物!!!そう簡単には破れまいて!!」


玄武が「奴」に余裕気に言った。
蒔風がいつもやるように、自信満々に

だが

「そうだな。だがそれは蒔風が使用しての事。お前ひとりじゃ・・・なぁ?」

ピ・・・キ・・・

「!?バ、そんなバカなことが・・・・・!!!!」

ピキキキギギギ!!!

「引っ込めよ。本来前菜程度の奴が、今更戦場に出てくるな」

バガア!!!!

玄武盾が砕け、「奴」の蹴りが玄武の腹部をとらえる。
鳩尾に命中したそれは玄武の意識を彼方へ飛ばし、海にまで身体を吹き飛ばした。


「単体じゃ思ったほど堅くねえな、あの亀。さぁ〜〜てと、オレに生かされた命、オレのために消えてもらおうか」


「奴」の手が観鈴に伸びる。
晴子が「奴」の手を払おうとするが、簡単に投げ出されてしまう。

「いや・・・いやぁ・・・・助けて・・・」

「今だけだ。新たな世界で、お前も、お前の愛しい人も、蘇る」

「奴」の言葉には本気の想いがこもっていた。
殺意でもなく、悪意でもなく、純粋に
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ