第五幕その四
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「それが誰にも迷惑をかけていないよ」
「ならいいよ、僕も」
「そういうことでね、じゃあ明日はね」
「うん、ピクニックだね」
「それにアスレチックだよ」
それもあるというのです。
「どっちも楽しみにしてね」
「それでだね」
「明日も楽しもうね」
「それじゃあね」
こうしたお話をしてでした、そのうえで。
カルロス達は四人でお風呂を楽しんで、でした。同じお部屋で寝ました。そして次の日の朝皆で中国風のお粥と八宝菜を食べてでした。
いざピクニックに出ました、すると。
不意に王様はです、皆にこんなことを言いました。
「わしの髭がピンとしておる」
「その口髭がなのね」
「うむ、そんな感じじゃ」
こうオズマにも言います。
「こうした時は何かが起こるぞ」
「そうした時はいつもなのね」
「よい、楽しいことが起こるのじゃ」
「その前兆なのね」
「さて、何が起こるのか」
王様は本当にうきうきとしている感じです、言葉にも表情にも出ています。
「楽しみじゃな」
「オズの国らしく突然なのね」
「楽しいことが起こるな」
「ボタンもいるしね」
つぎはぎ娘はボタンを見ています、そのうえでの言葉です。
「それは絶対に何かが起こるね」
「偶然があるからのう」
王様はつぎはぎ娘の言葉を受けて彼を見ました。
「この子が招き寄せてな」
「そう、それでどんな偶然が待っているか」
「楽しみじゃ」
「どんな偶然だったらいいの?」
つぎはぎ娘は王様に尋ねました。
「それで」
「いや、偶然はわからぬ」
「わからないの?」
「何が起こるか全くわからぬ」
楽しそうに笑ってです、顎に右手を当てて言うのでした。
「それが偶然じゃ」
「だからなのね」
「わからないしわからなくていい」
「そう言うのね」
「そうじゃ、どんな偶然でも受けて立つぞ」
やっぱり笑って言う王様でした。
「では行こうぞ」
「アスレチックは」
今度はボタンが言います。
「最初から最後までしたいね」
「それがよね」
「うん、一番いいよね」
アスレチックはとです、ボタンはガラスの猫に応えて言うのでした。
「やっぱりね」
「ええ、私もするけれどね」
「猫でもだね」
「猫もアスレチックは出来るから」
だからというのです。
「この身体でね」
「すばしっこくだね」
「そうよ」
「猫なんだね、やっぱり」
「それもとびきりの猫よ」
とても自慢そうにこう言ったのでした。
「全身がガラスのね」
「自慢の身体だね」
「そうよ、こんな奇麗な猫はいないわよ」
「そうね、私程じゃないけれど」
そう言うガラスの猫の横にです、エリカが来て言ってきました。
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