第三十四話
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ルドであり、規模は小さいものの、メンバーがどいつもこいつも最前線で三日はダンジョンに籠もった後に生還出来るようなハイレベルの凄腕プレイヤーのため、先日の第二十五層の攻略によって半分壊滅状態にある《軍》に代わって攻略ギルドの中心となっているギルドであった。
「いやあ、いつもスミマセンなあアリシャはん!」
……そんな少数精鋭を地で行く血盟騎士団にもっとも似合わない男であろう、ギルドの経理担当の《ダイセン》と、俺とアリシャは話し合っていた。
狼型モンスターの素材と、目的であった紋章型アイテム《クライ・ウルフズ》の買い取りや交渉に来ているのだ。
「いやいや、コレがわたしたちの攻略の仕方ですから!」
アリシャは商人系のスキルも上げている為に、ダイセンとの交渉はアリシャ頼みにするしかない。
よって、俺は手持ちぶさたに椅子に座っておくしかないのだ……頼むから世間話を止めて、早く商談に入って早く終わらせてくれ……!
「相変わらず、可愛い髪飾りしてまんなあ」
「えへへ、お気に入りなんですよ〜」
……終わる気配を感じなかったので、お喋りに夢中になっている二人に気づかれないように、俺は静かに仮設本部のテントから外へと出た。
「まったく……ん?」
「おや、君は……」
テントを出たところで、ちょうど人と会う。
ここにいる以上、血盟騎士団の人物であるのだろうが、血盟騎士団の制服は白い服に赤い十字が入った服ではなく、目の前にいた人物の服はそれを逆にしたような、赤い服に白い十字の銀髪の青年だった。
《聖騎士》ヒースクリフ。
ユニークスキルを持った血盟騎士団リーダー、その人だった。
「君は確か……ショウキくん、だったかな?」
「へぇ……良く知ってるな」
血盟騎士団は最近のお得意様であるが、アリシャはともかくとして俺まで覚えているとは……流石といったところか。
「フ……それぐらい当たり前だと言っておこう。それより、君はどうしてここに……なるほど」
ダイセンとアリシャがいるテントの入り口をチラリと捲って見て、なんとなく俺がこうしている理由を察したらしい。
「こちらの団員がすまないな。……だが、ちょうど良いと言えばちょうど良いか」
ヒースクリフはニヤリと謎めいた笑みを見せると、高速でシステムメニューを操作し始めた。
いきなりどうしたんだ、と問おうとしたが……ヒースクリフが何をしたかは、その数秒後に問うまでもなくなってしまった。
ギルド《COLORS》の入団試験(仮)の時と同じように、俺の近くに浮かぶデュエル申請メッセージ……相手は当然、目の前にいる人物である、血盟騎士団リーダー、《ヒースクリフ》だった。
「いきなり何の真似だ?」
「見ての通りだよ
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