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ANOTHERSIDE
大臣暗殺を阻止すべく出撃した織斑 千冬率いる特殊部隊だったが、隊長のラウラ・ボーデヴィッヒの負傷と大臣が暗殺された事で作戦目的が失われた〈シュヴァルツェ・ハーゼ(黒ウサギ部隊)〉は作戦を中止して基地へと帰還せざるを得なくなった。
ラウラ以外に死傷者は居なかったものの、作戦失敗の上に隊長の負傷は決して小さくない損害だった。
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ラウラ「う……きょ…教官……私は…一体……」
千冬「取り敢えずじっとしてろ。あの戦闘で腹部をヤられたそうだからな。暫くは安静にしてろ」
ラウラ「そう…でしたか……すみません教官…私が…不甲斐ないばかりに撤退に……」
千冬「自分を責めるなボーデヴィッヒ、今回の失敗の非は私にもある」
作戦失敗を悔やむラウラだったが、それは千冬も同じだった。
実は作戦決行の前に千冬は“私も殺し屋捕獲に協力する、全員私の足を引っ張るなよ。”っと言ってたのだが、結果は白夜の素顔を見て固まり、協力するどころか己自身が足を引っ張る始末だったのだ。
ラウラ「ところで教官、あの白夜をよく知っておられるような発言をしてましたが、彼とは何かあったのですか?」
千冬「ん?ああ……私に弟が居る…いや、居たって話はお前にはしたか?」
ラウラ「はい……幾度が聞いた事があります。確か2連覇がかかった第2回モンド・グロッソ開催時に誘拐されて以来行方知れずだとか__」
千冬「その弟があいつ、白夜自身だ」
ラウラ「??」
途端ラウラは千冬と白夜との会話を思い出してその件を本人に聞くと、その正体は以前に何度も聞いた織斑 千冬の実の弟、織斑 一夏だと知りラウラは驚いた。
ラウラ「奴が、白夜が教官の弟??」
千冬「奴の本名は織斑 一夏、私と血が繋がっている唯一の家族で姉弟だ」
ラウラ「ですが、教官の弟は例の誘拐事件でずっと行方が解っていない筈ですが__」
千冬「確かにな、だがあいつは間違い無く一夏だ。だが、あの事件以来奴に何があったんだ?
前は私を凄く尊敬していたのに、今は軽蔑くらいしか感じられなかった」
ラウラ「あの誘拐が原因なのでしょうか?
ですが、幾ら助けて貰えなかったとはいえ、あそこまで険悪を抱くとはとてもに考えられません」
千冬「普通に考えればな、だが政府の馬鹿どもは一夏が誘拐されてた事を準決勝前から知っていた」
ラウラ「準決勝前、そんな前からですか??なら何故決勝後になるまで教官に伝えなかったのですか??」
千冬「簡単だ、私を棄権させない為に決勝後まで伝えなかったのだ。
お陰で監禁場所に辿り着いた頃には全てが遅かった。現場はお前が知ってる通り、蛻(もぬけ)のカラ
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