第二十一話 そして交渉は始まる
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が混乱していた。アカツキ帝国と日本が行った武力は日本の世界では珍しくないとアナに聞かされている。そんな化け物のような武力を持っている各国が帝国に対して報復を望んでいると知ってピニャは、何とか混乱して発狂しそうな心情を隠そうと必死になっていた。
「だが、現在の帝国の惨状を引き起こしたのは前皇帝のモルト、現皇帝のゾルザルです。我がアカツキ帝国としましては、前皇帝モルト及びゾルザルやその重鎮達に、これまでわが国や日本に対して行った責任を取ってもらいます。新たな政権が発足する帝国とは友好関係を築く事を願っています。」
「我が日本もそれを望んでいます。日本は攻撃をしかけなければ武力を行使したりしません」
微笑みながら会話しているが、伊丹からすれば美女相手に男二人が拳銃を眉間に当てながら恐喝しながら交渉しているようにしか映らなかった。そして伊丹は、この会議の後にアカツキ帝国と帝国に対する対策書の修正、または追加に対する対応もやらなければいけないので、ピニャとは別の意味で頭を抱える羽目になった。
(勘弁してくれ……こうなったら対策書を書くだけ書いて俺は知らんぷりだ!)
趣味を優先するために出世街道から外れたはずなのに、自分の予想と斜め上に行く状況に涙目の伊丹であった。
なお、この会議の後に伊丹が書いたアカツキ帝国と帝国に対する追加した対策書で更に的を得た事により、首相の本位にも目が留まり、余計に自分の評価を上がる事になってしまい、自分の予想と外れて更に仕事を増やされて、後に外務省から「異世界の事で困った時の伊丹様」と言われるようになるのであった。
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