機動戦艦ナデシコ
1372話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ォールド通信は俺がマクロス世界に行ってからの短い間によくここまで普及したものだ。
……シャドウミラーが勢力的にはともかく、規模としては小さい組織だからこそ可能な事なんだろうが。
数秒の間唖然としていたヨシサダだったが、すぐに我に返って頷いてくる。
「分かりました。では、すぐに地球へと連絡をしましょう。出来ればこちらの報告書の類も送りたいのですが……」
「報告書、か。まぁ、それは構わない」
短期間ではあってもシロガネで暮らし、量産型Wとの会話やコンピュータで調べ、シャドウミラーのメンバーとの会話といった事から得た、俺達の知識。
勿論木連についての情報もあるだろうが、そちらよりも俺達シャドウミラーについての情報の方がより大きな価値を持っているのは間違いない。
連合軍にとってヨシサダの報告の中で重要なのは、明らかにそちらの報告書の方だろう。
まぁ、俺達にとって知られても困るような事は向こうに教えてないから、その報告書を送る分には全く構わないんだが。
「ありがとうございます。これで連合軍もシャドウミラーに対して妙な誤解をするような事はないかと。それと木連に対しても、より深い理解をする事が出来るでしょう」
「だといいんだけどな」
連合軍と連合政府にとって、俺達という存在はともかく木連というのは許容するのは難しい。
最初に木連が使者を送った時ならまだ何とかなったかもしれない。
だが、今は既に木連と地球の間で戦争が起きてしまっており、地球側で一方的に被害が出ている状況だ。
……シャドウミラーと同じように、無人機を主体としている強みが木連側に出ているよな。
ともあれ、家族、恋人、友人、知人といった者達が死んでる者はかなりの数になる筈だ。
そんな状況で、実は木連との戦争は過去の連合軍と連合政府が原因であり、何より戦争前に木連が送ってきた使者を暗殺してしまった為にこの戦争が起きました……なんて発表した場合、どうなるか。
以前アカツキから木連の事を聞いた時に言っていたように、間違いなく民衆の支持は連合軍や連合政府から失われる。
そんな事になれば、それこそ今の軍上層部や政府上層部といった面々は首を切られる事になるだろう。……物理的な意味で首を切られるって訳じゃないのは、せめてもの救いだろうが。
そうなれば、歴史上の汚名が未来永劫語り継がれる事になり……それにグリューノ達が耐えられるかどうかと言われれば、微妙なところだろう。
学校の授業でまで自分達の愚かさを知られ続ける事にすらなりかねないのだから。
かといって、シャドウミラーが橋渡し役をして行うこの会談で木連に喧嘩を売るような真似が出来る筈もなく……
連合軍はどうやってここを切り抜ける気なのやら。
ただ、もう一番大人しく事を収める方法
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ