機動戦艦ナデシコ
1372話
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らないという事だろう」
俺達の話を黙って聞いていたナタルが口を挟む。
そう、それが問題だ。
現在ナデシコ世界の火星における木連の戦力はほぼ全てを撃破したと考えられる。
だが、ほぼとついている通り、本当に全てを撃破したとは限らない。
そんな中、もし火星にまだチューリップが残っていれば、会談の妨害を目論む勢力が転移してくるという可能性は十分過ぎる程にある訳だ。
「ふんっ、その時は俺が出て蹴散らしてくれる! 木連の兵器は、数は多いが性能は高くない。シャドウミラーの実働班であれば、倒すのは難しくないからな」
「イザーク、少し落ち着きなさい」
血の気も露わに告げるイザークに、エザリアが注意を促す。
……少し恥じた様子をするイザークってのも、微妙に珍しいよな。
全く、イザークのどこがクールなのやら。
いや、外見だけならそう思ってしまうのは仕方のない事なんだろうが。
「ともあれ、連合軍側としてはこの話を進めても構わないんだな?」
親子のやり取りをスルーしてヨシサダに尋ねる。
すると当然のように頷きを返される……かと思いきや、少し難しい顔をして口を開く。
「私としては勿論ですと言いたいですし、大歓迎……と言いたいところです。ですが、知っての通り私はあくまでも見届け人ですからね。このような大事を私だけの判断では決められないのですよ。連合軍の方へと通信を送る必要が……」
「そうか、なら通信を送るか」
「……はい?」
一瞬何を言われたのかといった表情を浮かべるヨシサダ。
ああ、なるほど。ヨシサダが得られる情報にはフォールド通信の事は入ってなかったのか?
マクロス世界で得たフォールド通信は、地球と木星どころか、フォールド断層が存在しなければ宇宙のどこにいても大抵の場所ではリアルタイム通信が可能だ。
それも遅延の類が一切ない状態で。
木連が恐らくだがチューリップを利用して通信をしているのと似たような感じ……と言ってもいいのか? いや、チューリップを利用しているのだろう通信が具体的にどんなものなのかは、経験してないから分からないが。
「この艦で地球と……正確にはニヴルヘイムと通信が出来るから、そこに中継して貰って連合軍に通信を送ればいい」
「……出来るのですか?」
「ああ」
驚いているヨシサダだが、シャドウミラーにとってフォールド通信というのは普通に使われている技術だ。
現に俺も、木星へとやってきてからニヴルヘイムにいるマリュー達、ナデシコのミナトやエザリア、それと火星のゲートを利用してホワイトスターにいる面々と何度も話をしている。
フォールド通信とゲートを使えば、ナデシコ世界に居ながらにして他の世界との通信も可能となっているんだよな。
そう考えると、フ
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