第38話
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肩を置かれたエリィは驚き、ギレゼルは興味深そうな様子になった。
「俺には……俺達にはエリィが必要だ。射撃や剣術、そして魔術の腕、交渉センス、政治経済の知識とバランス感覚………この街を相手にするにはどれも必要不可欠だと思うんだ。」
「………で、でも………」
ロイドの話を聞いたエリィは言いよどんだが
「いや……違うな。それも確かにそうだけど、そんな事よりも前に………エリィが側にいてくれたら俺はそれだけで嬉しいんだ。」
「え………」
ロイドの言葉を聞いて頬を赤らめてロイドを見つめ
(キタ――――――ッ!かかかっ!ここで一気に攻め落とせ、ロイド!)
(えっ!?まさかロイド、エリィの事を……)
(なっ!?)
ギレゼルは嬉しそうな表情になった後笑い、ルファディエルとメヒーシャは驚いた。
「バラバラな俺達だったけどこの2ヵ月で呼吸も合って来た。忙しい毎日に翻弄されながらも食事当番なんかも決めたりして……お互いの得意分野に関してはもう何も言わずに信頼できるしな。そんな仲間がいるっていうのはそれだけで嬉しいもんじゃないか?」
「………あ……………」
そしてロイドの話を聞いたエリィは嬉しそうな表情でロイドを見つめた。
「……俺達は若造だ。世界を甘く見るにも、絶望するにもまだ早すぎる。力を尽くして、やれることをやって何度でも諦めずに挑戦して………それでも駄目なら……その時はみんなで考えればいい。俺は勿論、ランディやティオ、セティ達やルファ姉達もきっと力になってくれる。ああ見えて課長だって色々根回しをしてくれているし………ツァイトなんていう変わった助っ人も来てくれたしな。エリィ――――君は一人じゃないんだ。」
「…………………………ふふっ……一人じゃない………か。………そうね。そんな当たり前の事を………私は忘れていたのかもしれない。――――ありがとう、ロイド。私自身の問題は簡単に解決するものではないけれど………それでも少し、気が楽になった気がする。」
「そっか………」
「ふう……それにしても。青春ドラマみたいな台詞はともかく、少しびっくりしちゃったわ。」
「う………クサイのは承知してるよ。でも、ビックリしたって?」
溜息を吐いた後呟いたエリィの言葉を聞いたロイドは呻いた後、尋ね
「だ、だって………私が必要だとか、側に居てくれて嬉しいとか………てっきり告白でもされているのかなって……」
尋ねられたエリィは頬を赤く染めて答えた。
「へ………」
エリィの言葉を聞いたロイドは呆けた後
「なっ!?い、いや!別にそんな意味じゃ………!」
ある事に気付いて慌てた様子でエリィから離れ
「あら………?私なんか、告白する価値すらないって
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