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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第38話
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下に色々励まされてね……そのお蔭で私達はなんとか両親の死から立ち直ったわ。そして……姉はそんな2人に恩義を感じたのか、大使館で働きたいと言い出してね。私達の事を聞いて迎えに来たおじいさまに頼み込んで、メンフィル大使館で働き始めたの。」

「なるほど………そして、働いている時に出会ったメンフィルの貴族の人と恋に落ちて、結婚したのか?アーネストさんから聞いた話だけど……エリィのお姉さんは大使館で働いている時に、その嫁いだ人と出会って、恋に落ちて結婚したって聞いたけど。」

「ええ……………少々特殊な家族関係を持っている方だけどね。」

「特殊な家族関係?」

エリィの話を聞いたロイドは不思議そうな表情をし

「フフ……その方、お姉様と結婚する前から他にも複数の愛人や子供、さらには孫もいたの。」

「え”。……え、え〜と……お姉さんはその事を結婚する前から知っていたのか?(孫!?という事はエリィのお姉さんは凄く離れた年の人と結婚したんだろうか……?)」

苦笑しながら言ったエリィの話を聞き、表情を引き攣らせた後、心の中で驚きながら尋ねた。

「ええ。不思議な事にお姉様がその貴族の方の正妻として嫁いだの。……結婚式では嫁いだ方の愛人の方や子供の方達にも祝福されて、幸せそうだったわ………それにクロスベルに帰って来る前に姉に会ったんだけど、もうすぐ子供も生まれて来るって嬉しそうな表情で報告してくれたわ………」

「そうか………………そう言えばアーネストさんがメンフィルの貴族に嫁いだエリィのお姉さんならクロスベルを何とかできるみたいな事を言ってたけど……いくらメンフィルの貴族だからと言って、そこまでは難しいんじゃないのか?」

「…………その嫁いだ貴族の方はね。メンフィル皇室と深い縁がある方で、メンフィル帝国の皇族の方達と深い繋がりを持っているの。」

「なるほど………あのメンフィル帝国の皇族が動くのなら、クロスベルの状況も変えられる可能性は高いな………けど、何でそれをしなかったんだい?」

「………祖父は姉が嫁いだ方にクロスベルの政治と関わらず、普通に姉と幸せな家庭を築いて欲しいと願ったの。………クロスベルの政治のせいで離婚した父と母の二の舞になってほしくなかったんだと思うわ。」

「そうだったのか………」

エリィの説明を聞いたロイドは驚きの表情で呟いた。



「……そして私が政治の道を志そうと思ったのは父と母が亡くなり、姉が大使館に残ったその時よ。別に父や母の仇を取ろうとかそういうつもりじゃなかった。ただ、納得がいかなかったの。あんなにも幸せだった家族が何で壊れてしまったんだろうって。」

「………………………」

「祖父の助けもあって……私は各地で留学をしながら政治・経済などを学んでいった
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