第36話
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のは地道な無駄骨の繰り返しだしね。」
「防犯とか、そんな感じですよね。」
「そうそう、リーシャちゃん!俺達のことは気にしないでプレ公演、頑張ってくれよな!」
申し訳なさそうな表情で謝罪するリーシャにロイド達はそれぞれ励ましの言葉をかけた。
「はい、ありがとうございます。」
「プレ公演?」
「なんだ、知らないのか?アルカンシェルは毎回、新作の本公演の前に一度だけ、お披露目の舞台をやるんだよな?」
「は、はい。私も今回が始めてですけど………国内外の関係者やマスコミの方々が招待されるんだそうです。公演を後押ししてくださっている偉い方々も見に来るらしくて………」
「そうなのか……」
「ひょっとして……マクダエル市長も招待を?」
リーシャ達の会話を聞いていたエリィはある事に気付いて尋ねた。
「あ、はい。主賓としてお迎えするそうです。記念祭と合わせて、今回の公演を後押しして下さっているらしくて。今日も、お忙しい所にわざわざ陣中見舞いに来て下さいました。
「そうですか………」
リーシャの話を聞いたエリィは頷いた後考え込み
「……一つ聞きたい事があるのだけど、いいかしら?」
ルファディエルはリーシャを見つめて尋ねた。
「はい、何でしょう?」
「主賓という事は当然客席も相当な所を用意しているのよね?」
「はい、貴賓席を用意させて頂きました。」
「ちなみに貴賓席の位置は?」
「え?一番高くて見やすい場所ですが………」
ルファディエルの質問を聞いたリーシャは首を傾げて答え
「そう……………」
リーシャの答えを聞いたルファディエルは考え込んでいた。
「―――リーシャさん。プレ公演、頑張ってください。リーシャさんなら初めてでもきっと大丈夫だと思いますから。」
一方考え込んでいたエリィはリーシャに微笑んだ。
「あ……」
「そうだな、練習を見る限り何の心配もいらなさそうだったし。」
「おお、絶対にいい舞台になるって!」
「……すごく楽しみです。」
「練習の成果は必ずリーシャさんの演技に現れますよ。」
「あれだけ練習しているんだから絶対に成功するって!」
「ええ。頑張って下さい。」
「あ、ありがとうございます。その……とっても心強いです。それでは私、稽古に戻りますね。皆さん、ありがとうございました。……それでは失礼します。」
ロイド達の励ましの言葉を聞いたリーシャは微笑んだ後、ロイド達に頭を下げ、そして劇場の中へと入って行った。その後ロイド達はセルゲイへの報告等をする為に支援課のビルに向かった……………
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