第36話
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あ、あんまり一課に目の仇にされる訳にはいかないしね。観客等の安全を考えたら、彼らの警備は必要よ。」
(ル、ルファ姉……)
(既に目の仇にされていると思うのですが………)
ルファディエルの説明を聞いていたロイドとエリィは冷や汗をかきながら苦笑し
「ふう……客の安全を持ち出されたら、我慢するしかないわね〜。」
イリアは溜息を吐いて呟いた。
「まあ、我慢してくれたまえ。どうせ君のことだ。舞台に集中し始めたら他のことは一切どうでもよくなるんだろう?」
「失礼ね、客には気を配っているわよ。舞台は観客とも響き合うことで初めて真の意味で完成する………劇団長がいつも言ってることじゃない。」
「うーん、君の場合はとてもそう思えないんだがねぇ。響き合うというより、無理矢理自分のリズムに引きずり込むというか。」
(な、なんて言うか……)
(つくづく本当に舞台バカなんですね………)
イリアと劇団長の会話を聞いていたロイドは苦笑し、ティオは静かな表情で呟いた。
「あ、あの、それじゃあ……ロイドさん達はまだ捜査を続けられるんですよね……?」
一方リーシャは真剣な表情で尋ねた。
「ああ。ルファ姉のお蔭で何とか続けられるようになったし、これからも地道に調べてみるよ。……ただ、警備に関しては一課が指揮するから、警備には俺達は関われないと思うけど……ダドリーさんも俺達が警備に関わるのは嫌がっていたようだし。」
「そ、そうですか…………」
ロイドの答えを聞いたリーシャは若干残念そうな表情で溜息を吐いた。
「ま、弟君に警備してもらえないのはちょっと残念だけど……色々と調べてくれたり、警備も手配してくれて感謝するわ。お礼にチケット、全員分贈るから暇な時にでも見に来てちょうだい。」
「ふむ、そうだね。記念祭中の分は無理だが……来月分のチケットでよければプレゼントさせてもらうよ。」
「まあ……!」
「マ、マジっすか!?いや〜、再来月分になるって諦めかけてたんだけどな〜!」
「……太っ腹です。」
「わーい!やったね!」
「……ありがとうございます。」
「フフ、わざわざありがとうございます。」
イリアと劇団長の話を聞いたロイドとエリィを除いた仲間達はそれぞれ嬉しそうな表情をし
「………………………」
エリィは複雑そうな表情で考え込み
(エリィ……?」
エリィの様子に気付いたロイドは不思議そうな表情をした。その後ロイド達が劇場を出ると夕方になっており、そしてリーシャに劇場の前で見送られようとしていた。
「その……何だか迷惑ばかりおかけしてしまったみたいで………」
「いや、気にしないでよ。元々警察の仕事なんて
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