第36話
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りだ。」
その様子を見ていたヘンリーは微笑ましそうにロイド達を見回し
「しかし、お嬢さん……たまにはご実家の方にもお顔を出された方が……」
青年―――アーネストは真剣な表情でエリィを見つめて言った。
「……す、すみません。その、せっかく自立したのに頼るのもどうかと思いまして……」
「ですが―――」
エリィの答えを聞いたアーネストは話を続けようとしたが
「いいんだ、アーネスト君。それだけエリィの決意も固いということだろう。お前が選んだ道……納得のいくまでやってみなさい。公私混同はできないが、できるだけ協力させてもらうよ。それと……結婚した”あの娘”のようにお前も幸せを見つける事を願っているよ。」
ヘンリーが制し、エリィに言った。
「……はい。ありがとうございます。」
「―――それでは行こうか。アーネスト君。次は商工会との会合だったな。」
「はい。5時からになります。」
そしてヘンリーとアーネストは近くに駐車してある豪華な車に乗って、去って行った。
「ヒューッ!すんげえ車だな、オイ。やっぱりお嬢の実家ってもんのすごい金持ちなのか?」
「え、えーと……その。」
車が去った後口笛を吹き、呟いたランディの言葉を聞いたエリィが言葉を濁したその時
「ああああっ!?」
ロイドが驚きの表情で声を上げた。
「うおっ……」
「ロイドさん……?」
「ヘンリー・マクダエル………!このクロスベル市の市長さんの名前じゃないか!」
「な、なにィ……!?」
「ほ、本当ですか……?―――あ。確かにデータベースでもそう記録されていたような。」
そしてロイドの話を聞いたティオはランディと共に驚いた後、ある情報を思い出した。
「ふう……―――今まで気付かれなかったのが不思議なくらいだと思うけど。」
一方エリィは溜息を吐いた後、苦笑しながらロイド達を見つめた。
「い、いや……最初に苗字を聞いた時に引っかかってはいたんだけど。何だか色々あったからすっかり流してたっていうか。いや―――でも確かに面目ないな。」
「まあ、別に気にする事ないわ。祖父が何者であろうと、私には関係のないことだから……」
「え………」
そしてエリィが呟いた言葉を聞いたロイドは呆け
「……そう言えばセティちゃん達はおじい様と面識があったようだけど……」
エリィはセティ達を見つめた。
「勿論、あるよ!わざわざあたし達を警察に入れるように頼んでくれた人なんだから、挨拶ぐらいはしたよ?」
「……とは言っても、セティ姉様が提案しなければ貴女は忘れていたでしょう?」
エリィに見つめられたシャマーラは答え、エリナは呆れた表情でシャマーラ
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