第6章
体育館裏のホーリー
第110話 集う三狩王
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の、千春さん」
「ん、何?」
「冬夜さんと雲雀さんの二人と竜胆って仲の良い友達なんですよね?」
「うん、そうだよ」
「そんな奴がテロリストになったって言うのに……二人ともいつも通りですね」
仲の良い友達がテロリストになったって知ったら、普通は動揺するもんなのに、二人は特にそんな素振りが見受けられなかった。
「だよなぁ。私もどうしてああも平然としてられるのか凄く気になってる」
千春さんもそう思うのかぁ。
「まあ、リンが突拍子も無い事をやるのはいつもの事だからねぇ」
「……一々反応してたら疲れるだけだ」
俺と千春さんの会話が聴こえてたのか、冬夜さんと雲雀さんはそう答える。
そんな普段から突拍子も無い事やってんのかよ、竜胆の奴。で、冬夜さんと雲雀さんは付き合いの長さからすっかりそれに慣れてしまったと。
「それにしても、久々に『三狩王』の三人が揃ったね」
唐突に冬夜さんがそんな事を言ってくる。
「え?冬夜さんと竜胆の奴がその『三狩王』だってのは分かりますけど……」
「あぁ、イッセー君は僕とリンの二人しか知らなかったね。『三狩王』最後の一人はここにいる雲雀だよ」
「ええ!?そうなんですか!?」
「周りからは『死の影』なんて呼ばれてるんだぜ」
「と言うより、恐れられてるって感じかな」
冬夜さん達が雲雀さんについて色々教えてくれる。
「って事は、雲雀さんは冬夜さん並に強いんですね?」
俺がそう訊くと、冬夜さん達は少し首を傾げる。
「直接的な戦闘でも強いには強いけど、雲雀は不意打ちとか奇襲による暗殺が真骨頂と言えるね。ほら、鶇ちゃんと燕ちゃんと同じ様に忍者だから」
あ、そうか。二人のお兄さんである雲雀さんも忍者なんだよな。
そう言えば、鶇さんから二人は雲雀さんに忍の技術を教えてもらったって教えてもらったな。
「……そんな事は別にどうでも良いだろ」
雲雀さんは本当にどうでも良さげな様子だった。
「そうだね〜♪雲雀にはもっと重要な事があるからね〜♪」
途端に冬夜さんがニヤニヤしだして、雲雀さんに絡む。
「……………」
「ほらほら訊かないの〜?可愛い妹達とは今どんな感じなんだ〜って?」
「…………………」
あぁ、また始まったよ、冬夜さんの雲雀さん弄り。
あ、雲雀さんが無言で冬夜さんに手を出し始めた。冬夜さんも冬夜さんで出された手をいい様にあしらう。
それを見て小猫ちゃんがボソッと呟く。
「……弄る兄弟に弄られる兄妹」
たぶん、明日夏が燕ちゃんを弄ってる時の光景を思い出してそう言ったんたんだろう
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