第6章
体育館裏のホーリー
第110話 集う三狩王
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の笑みで答える。
それに対して、雲雀さんはクナイをキャッチしながら嘆息する。
あ、嘆息したって事は、雲雀さんも竜胆と少なからず同じ想いって事か?雲雀さんは否定する事はきちんと否定するけど、嘆息するのは否定しきれない時の雲雀さんの癖だ。……もっとも、それを指摘できる度胸は俺には無い。
「ところで、雲雀。お前、ここで何してるんだ?いや、可愛い妹達がいるから、帰ってきた、か?」
「それはね……」
雲雀さんの背後から代わり答える声がした!
「よ、久しぶり、冬夜」
「久しぶり、リン」
雲雀さんの背後の闇夜から現れたのは黒のジャケットを着てサングラスを掛けた冬夜さんだった。傍らには千春さんと見知らぬ女性がいた。
「なんで僕達が帰ってきたかと言うと、可愛い弟や妹達が通ってる学校で体育祭があってね。それの応援♪」
「なるほど。っと、千春も久しぶり」
「……ああ、久しぶり……」
「なんだ?なんか笑顔が引き攣ってるな?」
「……知り合いがテロリストになったってんだから、普通の反応だと思うんだけど?」
「そりゃそうか、アハハハ。ところで……」
竜胆は冬夜さんの傍らにいる女性に視線を向ける。
その女性の特徴は千春さんに負けない程の長い黒髪にお淑やかそうな雰囲気を醸し出していた。そして、何より目に行くのは、そのおっぱい!それから、誰かに似てる様な……。
「その子誰だ?人間じゃないみたいだが」
竜胆がそう言うと、女性は前に出て名乗り出す。
「初めまして。私は雪白神音。まあ、雪白は仮の苗字だけどね。貴方の事は冬夜からよく聞いてたよ」
え。雪白って、もしかして!
「イッセー君が察してる通り、彼女は神楽ちゃんのお姉さんだよ」
やっぱり。誰かに似てるなと思ったけど、神楽に似ているんだ。
「そっちも初めましてだね、兵藤一誠君。いつも妹がお世話になってます。姉の神音です」
神楽のお姉さん、神音さんが俺の方を見て微笑む。
「あー、神威のお姉さんかぁ」
竜胆がそう言った瞬間、神音さんが表情を陰らせる。
「っと、色々家庭の事情があるんだったな。悪い」
……神楽の兄貴である神威は、自分の、つまり、神楽や神音さんの両親を殺したと本人が自分で言っていた。
自分の肉親が自分の肉親を殺す……その心情は俺にはとても想像できない。
「……弟は元気ですか?」
「ああ、元気だぜ」
「……そう」
神音さんは安堵した様に笑みを浮かべる。
「ま、姉貴が心配してたって伝えとくよ」
「……うん。ありがとう」
神音さんが竜胆に礼を言うと、冬夜さんが竜胆に訊く。
「ところで、リン達はどうしてここに?一応、テロリストだから、色々とマズいんじゃな
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