第6章
体育館裏のホーリー
第109話 交流戦、始まります!
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。
「アーシアは私の眷属悪魔。そして、彼女を妹の様に思ってるわ」
部長はどれ程の好条件を出されようと、アーシアを手放すつもりは無い事をはっきりと告げる。
「求婚した女性をトレードで手に入れようとするなんて。貴方、求婚の意味を理解しているのかしら?」
口調は穏やかだが、部長は明らかにキレかけている。
「分かりました。今日はこれで帰ります」
少しは話が拗れるんじゃないかと思ったが、ディオドラは素直に引いた。……終始笑顔だったのが正直不気味だったが。
「けれど僕は諦めません」
そう言うと、ディオドラはアーシアの下に近寄り、跪いいてアーシアの手を取る。
「僕達の出会いと再会は運命だ。この世の全てが僕達の間を否定しても、僕はそれを乗り越えてみせる。愛しているよ、アーシア」
そう言い、ディオドラはアーシアの手の甲にキスをしようとする。
「アーシアに何しやがる!」
イッセーも我慢の限界だったのか、ディオドラの肩を力強く掴んでいた。
パァン!
瞬間、イッセーの手はディオドラによって弾かれる!
「放してくれないか?薄汚いドラゴン君に触れられるのはちょっとね」
ディオドラの目はイッセーの事を見下したものだった。
奴の本性が垣間見えた気がした。
バチッ!
イッセーへの暴言を吐いたディオドラの頬がアーシアによって叩かれる!
「イッセーさんにそんな事を言わないでください!」
基本的に敵であっても傷付ける事を良しとしないアーシアがこんな事をするとはな。
「なるほど。分かったよ」
ディオドラは再び笑みを浮かべる。そして、イッセーに指を突き付けて、宣言する。
「赤龍帝兵藤一誠、次のゲームで僕は君を倒すよ。そうしたら、アーシアは僕の愛に応えてほしい」
ずいぶんと自信満々だな?
イッセーもそれに受けてたつ。
「負ける訳ねえだろ!ディオドラ・アスタロト、お前が薄汚いって言ったドラゴンの力、存分に見せてやるさ!」
睨み合うイッセーとディオドラ。
ディオドラは踵を返し、転移用魔法陣を展開する。
「ッ!」
転移する瞬間、俺は見逃さなかった。奴がアーシアの事を今までに無い程の下衆めいた笑みを浮かべて見ていたのを。
……なんだ、あの笑みは?惚れた女に向ける様な笑みじゃねえぞ?
ー○●○ー
ディオドラが去った後、俺達はアスタロト家とアガレス家とのレーティングゲームの記録映像を見ていた。
『…………』
バアルとグラシャラボラスの戦い同様、映像を見て皆黙ってしまう。
結果を先に言えば、ディオドラの勝ちだった。
戦況はアガレス陣営の有利で進んでいた。だが、途
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