34話 狂宴 3.10
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* ダカール市郊外最終防衛ライン 3.10
エゥーゴ、ティターンズは元より連邦軍である。故に政治機能として連邦首都たるダカールへ攻撃が加えられれば出動し迎撃任務に当たるのは筋であった。
エゥーゴのジムV、ティターンズのバーサム共に四方から迫り来る反政府部隊を相手にしていた。
この度の議会は特別なもので、元より武力抵抗していた組織はエゥーゴのみならず存在していた。
今の政府に訴えるにデモ活動や政府へ直接的なな陳情などしていったが、ティターンズにより弾圧され市民は武器を手に取り始めた。それが今の状況であった。
エゥーゴ、カラバは代表とするティターンズの対抗組織であったが、それ程名も知られないティターンズへ対抗する小規模の組織は少なくなく存在していた。
彼らが何故目立たず行動し今日まで戦力を保持できたもの偏にエゥーゴやカラバという組織の3次、4次団体として一員であったからだった。
ティターンズは連邦組織の中で一枚岩ではないのと同様に、エゥーゴにしても下部組織までは監視管理下には置ききれていない。むしろ置く気がない。彼らの自主性を重んじては有志を募っただけであった。
その為の悲劇としてこのダカール市防衛戦であった。エゥーゴの部隊はそもそも連邦軍の一部でもある。下部組織は民間組織で軍との繋がりは元々無い。そんな彼らの行動の自主性が今回の議会開催報道による脅迫観念によりエキサイティングな結果を生んだ。様々な混成団体がこの日の為にまとめてやって来た。
ラー・アイム隊もダカールの防衛に回り、ティターンズも地球防衛司令ベン・ウッダー少将の指揮の下、ダカールへ接近する反ティターンズ組織を撃退していた。
ラー・アイムの艦長席でシナプスはうなだれていた。
「・・・何故、味方、有志を攻撃せねばならぬのか」
傍で聞いていたルセットがため息を付いてシナプスのぼやきへの回答を表情ない声で述べた。その隣でカミーユも表情険しく腕を組んで人差し指を動かしていた。
「明らかにエゥーゴの組織の欠点が露出した形です。彼らの攻撃は支持するエゥーゴへの反応、ティターンズへの現政府への実力行使の陳情です。それを軍である、政府を防衛する立場であるエゥーゴは守らないといけません」
「そんなことは百も承知だ!だがこのジレンマを解消できない我々は一体何なんだ!」
操舵手のパザロフは瞑想にふけ、オペレーターのシモンも他のスタッフも節目がちでうなだれていた。
そんな中前線のパイロットたちから悲鳴が上がる。
「艦長〜。味方を攻撃しない訳にはいかないから、動力を失わせて凌いでいますが・・・」
キースが艦橋のモニターのワイプで出現し発言したのち、今度はコウがワイプで現れた。
「隣りではティターンズが容赦なく撃墜しております。彼ら
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