第34話
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「ま、あっちよりは遥かに友好的だったが………逆に舐められてたのかもな。」
「その可能性は否定できないかと……」
その様子を見守っていたロイドとランディは溜息を吐き、ティオは静かな表情で頷き
「腹が立つ〜!あたし達の事を馬鹿にして!」
「あの時は黙っていましたが……私達が一番気にしている事をよくも口にしましたね……!」
「2人とも。私は気にしていないから、怒らないで。」
シャマーラとエリナは怒りを顕わにし、その様子を見たセティは苦笑しながら2人を諌めた
「………………」
一方エリィは”黒月貿易公司”の建物を見つめて考え込んでいた。
「エリィ……?」
「ひょっとして……具合が悪いんですか?」
「ううん、大丈夫。……それよりも、”銀”という凄腕の刺客がクロスベルに潜入している………その情報は確かみたいね。」
そしてロイドとティオに心配されたエリィは首を横に振って答えた後、真剣な表情でロイド達を見回して言った。
「ああ……あの調子だと間違いないだろう。ただ、あの支社長がアルカンシェルやイリアさんを脅迫したとは思えないんだよな。」
「ああ、そんな感じはしたな。もしそうだったら、そもそも”銀”との関係を仄めかしたりはしねぇだろ。」
「……という事は……”銀”という暗殺者が、雇い主である”黒月”に関係なく勝手にやった事なのでしょうか?」
「そうだとしたら……正直、手詰まりになりそうだ。さっきの話が本当なら……あの支社長も”銀”の素性を知ってるわけじゃないんだろう。」
「となると、本人を捕まえるしか聞き出す方法が無いってわけか?」
「そうね……もし、その”銀”という刺客がイリアさんを狙っているなら………これはもう、私達の仕事では無いかもしれない……」
「え………」
自分達が話し合っている中呟いたエリィの言葉を聞いたロイドは驚いて仲間達と共にエリィを見つめた。
「どうやら相当な凄腕みたいだし私達どころかルファディエルさん達でも捕まえられる保証もない。だったら今回は、警察本部に任せた方がいいんじゃないかしら?
「それは………」
「また旧市街の時のように知らぬ顔をされるのでは………?」
エリィの提案を聞いたロイドは驚き、ティオは疑問に思った事を口にして尋ねた。
「ううん、アルカンシェルやイリア・プラティエという存在はクロスベル市にとって非常に重要よ。その身に危険が迫っているなら警察本部だって絶対に動くはず………それこそ警察の威信にかけてね。」
ティオの疑問にエリィが答えたその時
「―――その通りだ。」
聞き覚えのある声が聞こえた後、以前法律事務所の前で出会った眼鏡をかけた刑事がロイド達に近づいてきた。
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