第34話
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ですか?」
「ええ、勿論承知しております。それでいかがでしょうか?」
「……一つお聞きしてもいいですか?何故私に頼むのですか?同じ父の娘のシャマーラやエリナには頼まず。」
ツァオの話を聞いたセティは考え込んだ後、静かな表情で尋ねた。
「フフ……先程申しました通り、私は貴女達特務支援課のファンなんです。勿論、支援課のメンバーである貴女達も。ツテを使って調べた所、ウィルフレド様の長女であり、彼の正妻のセラヴァルウィ様のご息女は貴女との事なので、貴女に話を持っていくのが筋かと思いまして。」
「!………………………そう、ですか………」
(セティ姉さん………)
(セティ姉様………)
そしてツァオの説明を聞き目を見開いて驚いた後、静かな怒りを纏って呟き、その様子を見ていたシャマーラとエリナは心配そうな表情でセティを見つめていた。
(あの人、酷いです!よくもセティが一番気にしている事を……!)
(何よ!?正妻の娘でない2人には用はないって事!?)
一方話を召喚石を通して聞いていた水那やクレアンヌは怒りの表情でツァオを睨んでいた。
「………お話はわかりました。今日こうして捜査に協力して頂いたのですから無下に断る訳にもいきませんし、一応父に話は通しておきます。―――ただし、そちらに返事ができるのがかなり遅い事を覚悟して頂く必要がありますが。」
「おお………ありがとうございます。いつまでもお待ちしておりますので、ご連絡をお待ちしております。」
「それとご存知かと思いますが歓楽街にあるラギール商会の店舗には私や妹達が創った品々もあるので、そちらでもよければどうぞ。」
「ふふ、わざわざ教えて頂きありがとうございます。お言葉に甘えて時間がある時にどのような品々なのか見せて頂きます。―――ああそれと、ロイドさん。」
セティの話を聞いたツァオは口元に笑みを浮かべながら頷いた後、ロイドに視線を向け
「……なんでしょうか?」
視線を向けられたロイドは表情を厳しくしてツァオを睨んだ。
「ふふ……そう恐い顔をしないでください。先程も言ったように……私があなた方のファンというのは本当のことなんですから。」
「え……」
「今回の一件……なかなかに興味深い。いちファンとして、あなた方がどのように解決してくれるか………楽しみにさせていただきますよ。」
その後ロイド達は”黒月貿易公司”のビルを東方風の男と共に出た。
「……お疲れ様でした。また何かあればいつでもいらっしゃって下さいとの支社長からの伝言です。」
「……どうもご親切に。」
ロイド達に伝言をした男は建物の中に入り、扉に鍵をかけた。
「ルバーチェに続いてこちらもだったか………」
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