第34話
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自分の話を聞いて目を細めているランディやジト目のティオにツァオは笑顔で答えた後、尋ねた。
「………………………一つ、聞かせてください。そのルバーチェとの競争の中にアルカンシェルは入っていますか?」
「ほう……?」
そしてロイドの質問を聞き、意外そうな表情をした。
「以前、ルバーチェの会長は、アルカンシェルに対して帝都興行を持ちかけたそうです。同じようなことをお考えになってらっしゃるとか?」
「ふふ、確かに共和国の方ではそういった動きもあるようですが………あいにく、私どもの会社は芸能方面には関わっておりません。―――私としても不思議なのですよ。どうして、その脅迫状の最後にそんな名前が書かれていたのかがね。」
「………なるほど。」
ツァオの答えを聞いたロイドは頷いた後立ち上がった。
「―――色々と参考になりました。どうも、ありがとうございました。」
「ロイドさん……?」
「よいのですか?」
ロイドの行動を見たシャマーラは首を傾げ、エリナは尋ねた。
「これ以上、ここにいても得られるものは無さそうだ。色々と忙しいみたいだし、そろそろ失礼させてもらおう。」
「……そうね。」
そしてロイドの話を聞いたエリィは複雑そうな表情で頷いた。
「ふふ、お気遣い感謝します。―――ああそう、セルヴァンティティさん。」
「………私に何か?」
一方ツァオは口元に笑みを浮かべた後、セティに視線を向け、視線を向けられたセティは警戒した表情でツァオを見つめ
「フフ、そんな警戒しないで下さいよ。実は貴女に商談がございまして。」
「…………それは私への”依頼”でしょうか?」
ツァオの話を聞き、静かな表情で尋ねた。
「はい。実は異世界の品々を取り扱う事も考えておりまして………中でもユイドラ製の品々は数ある異世界の品々の中でも貴重でどれも価値が他の異世界の品々と比べ、高いとか。」
「……そうですね。メンフィル帝国との取り決めにより、出荷する品々は上級の工匠達が創った品々の上、数は決めていますから、どうしても数が少なく値段が高くなってしまいます。その事と私への”依頼”がどう関係するのでしょうか?」
「ええ。ここからが本題なのですが………下級や中級の工匠達が創った品々で構いませんので、私達にそちらを売って頂く交渉をしたいのです。勿論、そちらの世界の原価より高めに買い取らせて頂きますので良い取引ができるかと。なのでユイドラの領主である貴女のお父様に取り次いで頂きたいのです。」
「………輸送の関係でどうしてもメンフィル帝国を経由しなければなりません。例え父が貴方が提案した交渉を受けた所で、メンフィル帝国が認可しなければ白紙となるでしょう。それでもよろしいの
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