第32話
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脅迫状を送ったかどうかの話を……聞きにきたんですね……」
ロイド達から事情を聞いたチキは頷いた後、静かな表情でロイド達を見回した。
(……この嬢ちゃん……見た目とは裏腹に頭も結構キレるぞ……?)
(さすがは”ルバーチェ”の対抗組織の支店長だけはありますね……)
チキの話を聞いたランディは小声で目を細めてチキを見つめながらティオに呟き、ティオは真剣な表情でチキを見つめていた。
「……あくまで参考にまで話を聞きたくて。それで何か心当たりはありませんか?」
一方ロイドは冷静な表情で尋ねたが
「いえ……エリザベッタさんには……特に不審な動きを感じた事は……ありませんし……私達としては……アルカンシェルやイリア様が存在しているお蔭で……お客様には………困らないので……脅迫状を……送るような事は……絶対に致しません……」
「……そりゃアルカンシェルが人気になればなるほど、歓楽街に人が増えるからな。自然とこの店に来る客も多くなるな。」
チキは首を横に振って答え、ランディは納得した様子で頷いた。
「………一つお聞きしてもよろしいでしょう?」
一方ロイドは考え込んだ後チキに尋ねた。
「はい、何でしょうか……?」
「……何でも話によればこの店はどんな”商品”であろうと”何でも揃う”とか。その中にアルカンシェルの特別公演は入っているのでしょうか?メンフィル領でも特別公演をオファーされたと耳に挟んだのですが。」
「………確かにメンフィル領でその話が出たことの報告は受けていますが………私達は芸能の分野には……触れていませんので……」
「……そうですか。」
そしてチキの答えを聞いたロイドは静かな表情で頷き
「……もう一つ、お聞きしてもよろしいでしょうか?」
エリィが真剣な表情でチキを見つめて言った。
「どうぞ。」
「……知り合いに話を聞いた事があるのですが、こちらの商会では”商品”の中に”人”を取り扱っていると聞きましたが、それは真実なのでしょうか?」
「……いいえ、”こちらの店舗”ではそのような商品は取り扱っていません。」
「!それは………」
「他の店舗では取り扱っているという事ですね……」
チキの答えを聞いたロイドは表情を厳しくし、ティオは真剣な表情でチキを見つめながら言ったが
「………………………」
チキは微笑みながら何も語らずロイド達を見つめていた。
(チッ。こりゃ絶対やっているぞ。)
(ですが、証拠もないのにこれ以上問い詰める事は無理ですね。)
チキの様子を見たランディは舌打ちをし、ティオは疲れた表情で呟いた。
「………―――ご協力、ありがとうございました。」
一方ロイドは考え込んだ後、立ち上
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