第32話
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すので……そこに……チキ様が……いらっしゃいます……」
「わかりました。それではお邪魔いたします。」
エリザベッタの言葉を聞いたロイドは頭を軽く下げた後、仲間達と共に支店長がいる部屋に向かい、入った。
部屋に入るとそこには一人の商人のような服装を着た少女がソファーの傍にある机に自分とロイド達の分でちょうどの数になる紅茶が入ったカップと魔法瓶を置いていた。
「あ、特務支援課の方達ですね。………いらっしゃいませ。」
ロイド達に気付いた少女は振り返って笑顔で会釈をし
「ま、また女の子……??」
「本当にこの方が……?」
エリィは戸惑い、ティオが驚きの表情でセティ達に視線を向け
「はい、そうですよ。」
「まあ、最初にチキさんと会ったらそういう印象を持つよね〜。」
「……本人を目の前に失礼な事を口にするのは止めなさい、シャマーラ。」
視線を向けられたセティは頷き、シャマーラは苦笑しながら呟き、シャマーラの言葉を聞いたエリナはシャマーラを注意した。
「―――初めまして。クロスベル警察・特務支援課のロイド・バニングスといいます。」
「初めまして……”ラギール商会”ゼムリア大陸第一店舗を任されている……チキ・インディスと申します……ロイド・バニングス様にエリィ・マクダエル様、ティオ・プラトー様にランディ・オルランド様でよろしかったですか……?」
ロイドの名乗りを聞いた少女―――チキはロイド達を見回して尋ね
「なっ!?」
「ど、どうして私達の名前を……」
尋ねられたロイドは驚き、エリィは信じられない表情をした。
「……ご主人様から貴方達の情報は頂いて……おりますので…………」
「チキさんの主が私達の事を知っているんですか……?」
「……その方とは誰なんでしょうか?」
チキの話を聞いたティオは不思議そうな表情をし、ロイドは尋ねたが
「……………………どうぞ、お掛けください……お茶もありますので……」
チキは答えず、ロイド達にソファーに座るよう促した。
(おいおい。こっちの嬢ちゃんもさっきの売り子みたいに何か秘密があるっぽいぞ?)
(確かに話した感じでは良い人みたいですが………やはり何か隠していますね。)
チキの様子を見たランディは疲れた表情で溜息を吐き、ティオは真剣な表情でチキを見つめた。その後ソファーに座ったロイド達はチキに事情を話した。
「……なるほど……アルカンシェルで有名な……あのイリア様に脅迫状が届いて……その差出人が”銀”で……”銀”に関係する……銀色の髪のエリザベッタさんを……雇い……”ルバーチェ商会”に”競争相手”として見られている私達に……”ルバーチェ商会”を妨害する為に……
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