第32話
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ころは無かったから、引き受けたんだが……その時にいた売り子の髪の色が見事な銀髪だったんだよ。」
「!それは………」
「……どうやら”ラギール商会”も訪ねる必要がありそうですね……」
そしてイアンの話を聞いたロイドは表情を厳しくし、ティオは真剣な表情で呟いた。
「ちなみに”ラギール商会”の方の支店長にも会ったんスか?」
「ああ。……話にあった通りの組織の支店長とはとても思えない人物だったよ、”彼女”は。」
「”彼女”……?」
「ひょっとして女性の方なんですか?」
イアンの説明を聞いたロイドは不思議そうな表情をし、エリィは意外そうな表情で尋ねた。
「ああ。………あくまで私が感じた事になるが……彼女を一言で表すなら”良い人”としか感じられなかったな。」
「……とても裏組織の支店長とは思えない印象ですね……」
「………―――イアン先生、お話ありがとうございました。これで何とか捜査を続けることが出来そうです。」
「そうか……ふふ、そうしていると少しガイ君の事を思い出すな。」
「……あ……」
「相手は一応、真っ当な貿易会社と一般の店舗を装ってはいる。その意味で、訪ねるだけであればそこまで危険はないだろうが……だが、彼らの本体は巨大な勢力を誇る犯罪組織と未だ全貌が見えない謎の組織だ。くれぐれも気を付けたまえ。」
「はい……!」
「ご忠告、感謝します。」
その後法律事務所を後にしたロイド達は最初に”ラギール商会”を訪ねる為に歓楽街にある”ラギール商会”の店舗に向かった。
〜歓楽街・ラギール商会〜
「ここか……」
「見た目は普通のお店にしか見えないわよね……?」
歓楽街の一角にある”ラギール商会”の店舗兼事務所である2階建ての建物を見上げたロイドは真剣な表情で呟き、エリィは戸惑った表情で建物を見つめた。
「「「………………」」」
一方セティ達はそれぞれ冷や汗をかいてロイド達を見つめていた。
「……”営業中”って事は普通に入れるんじゃねえか。本当にここが異世界のヤバい取引をしている商人の組織なのかね……」
「……まあ、それは中に入らない事にはわからないかと。」
扉の前にかかってある看板を見たランディは不思議そうな表情をし、ティオはランディに言った。
「―――とりあえず入ってみよう。」
そしてロイド達は店の中に入って行った。
「いらっしゃい……ませ……」
ロイド達が店の中に入ると店の中には武器や防具だけでなく、装飾品や薬もさまざまな所に置いてあり、カウンターには銀髪のツインテールの少女が立っていた。
「えっ!?お、女の子……!?」
「しかも銀髪ですね………」
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