第31話
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「………参ったな。」
「完全に子供扱いでしたね………」
「フン、気に喰わねぇな………」
ロイド達はルバーチェ商会のビルを見つめてそれぞれ溜息を吐いたり、目を細めてビルを睨んでいた。
「そういえば、ランディ。何か呼び止められてたけどどうしたんだ?」
「………さあな。ただまあ、あの大男、ただのハッタリだけじゃねえぞ。まともにやり合ったら今の俺達じゃ歯が立たねぇだろ。……それこそルファディエル姐さん達全員と力を合わせたぐらいでないと勝てないと思うぜ。」
そしてロイドに尋ねられたランディは答えた後、真剣な表情で忠告し
(おいおい、何を言ってんだよ、ランディ。あの程度の雑魚、あたい一人でも十分だよ。)
「そうか……」
ランディの忠告を聞いたエルンストは呆れ、ロイドは重々しく頷いた。
「それ以前に、まともに相手にされていない感じでしたけど………こちらが何をしたところで痛くも痒くもないというか………」
「ああ、それは俺も感じたよ。議員との繋がりがあるとはいえ、あの余裕は何なんだ………?」
「……………………」
ティオの言葉にロイドが答えて不思議そうな表情で考え込んでいる一方、エリィは複雑そうな表情で黙ってルバーチェ商会のビルを見つめていた。
「エリィ………?」
「なんだ、どうした?」
「あ、うん………何でもないわ。それより、これからどうするの?どうやらルバーチェには何か心当たりがあるみたいだけど。」
「ああ、脅迫状の一件か。うーん、あの若頭の言葉を鵜呑みにするわけじゃないけど………俺は、この件にルバーチェが関係している可能性は低いと思う。」
「えっ………!?」
「でも………脅迫状を見て明らかに反応してましたよね?」
「それなのにどうして関係が低いと言えるのですか?」
ロイドの推測を聞いたエリィは驚き、ティオとエリナは意外そうな表情で尋ねた。
「ああ、間違いなく何かに気付いたんだと思う。」
2人の質問にロイドは頷いた後懐から脅迫状を出し
「恐らく、気付いたのは―――差出人の名前………これに反応したんだと思う。」
(そう………それでいいのよ、ロイド。)
答えを言い、ロイドの話を聞いていたルファディエルは頷いていた。
「”銀”………結局はこいつか。」
「この人物がルバーチェの関係者という可能性は無いかしら?」
ロイドの答えを聞いたランディは目を細め、エリィは疑問に思ったことを口にした。
「いや、関係があるとしたらあの若頭の態度はおかしい。まるで関係が無い事を最初から確信しているような………そんな感じじゃなかったか?」
「あ………」
「なるほど………確かにそんな素振りだったな。」
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