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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第31話
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レゼルはつまらなさそうな表情をし

(フン、くだらん脅しを………)

(……………………)

メヒーシャは鼻をならして不愉快そうな表情をし、ラグタスは真剣な表情でガルシアを睨み

(ふ、ふええ!?)

(シャマーラ達に手を出したら許さないぞ!)

水那は怖がり、アトはガルシアを睨んでいた。

「―――調子に乗るなよ、小僧ども?てめぇらみたいなガキどもに会長が会う訳ねえだろうが………いつでもヒネリ潰すことのできる無知で哀れな仔犬ごときによ………?」

「なっ………」

「……チッ………」

「本来なら俺も、てめぇらごときにわざわざ会うつもりはなかったが………せっかくの機会だから親切に忠告してやろうと思ったわけだ。てめぇらが何をしようがこの(クロスベル)の現実は変わらねぇ………ましてや俺達をどうこうする事など不可能ってことをな。」

「………くっ…………」

「………………………」

「随分、余裕タップリじゃねぇか………」

(フフ、自分達の組織の大きさに慢心している者でよかったわ。わざわざロイド達に自分達が相手をする組織の大きさを教えてくれたのだから……)

嘲笑しながら言ったガルシアの言葉を聞いたロイド達は悔しそうな表情をしていたが、ルファディエルは不敵な笑みを浮かべていた。

「わかったら、とっとと失せろ。てめぇらみたいなガキどもを相手してるほど暇じゃねえんだ。だが、これ以上歯向かえば………ガキだろうが容赦なく叩き潰す。いくらあの”風の剣聖”と並ぶ天使の女がいようと、所詮は個人だ。個の力が組織の力に勝てる訳がねぇ。」

「………忠告、ありがたく受け取っておきますよ。―――行こう、みんな。聞き込みはこれで十分だ。」

「ええ……」

「……ですね。

「は〜い……」

「「……はい。」」

「ヘッ………茶の一杯くらい出しやがれってんだ。」

そしてロイド達は立ち上がって部屋を去り始めたが

「―――待て。そこの赤毛………」

ランディが最後に部屋を立ち去ろうとした時、呼び止めた。

「………ああ、俺のことか?」

「その赤毛……どこかで見たような………いや………そんな筈は………」

振り返ったランディに見つめられたガルシアは考え込んでいたが

「おいおい、勘弁してくれよ。グラマーな姉ちゃんならともかくオッサンに言い寄られる趣味はねえぞ?」

「………フン、まあいいだろう。目障りだ、とっとと失せろ。」

ランディの話を聞き、鼻をならした後部屋を去るように命令した。

「ハッ………そっちが引き止めたんだろうが。」

そしてランディも部屋を去り、ロイド達と共にビルを出て、見張り達の視線が届かないところまで移動した。




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