第31話
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かけられている巨漢の身体の大きさにロイドとティオ、ランディは驚いていた。
「クク………お前らが警察のガキどもか。話には聞いてたが思った以上に若いじゃねえか。」
「………特務支援課のロイド・バニングスです。あなたは………?」
不敵な笑みを浮かべた巨漢に見つめられたロイドは静かな口調で自己紹介をした後、警戒した様子で巨漢に名を尋ねた。
「ガルシア・ロッシ。”ルバーチェ商会”の営業本部長を務めている。ククク………まあ”若頭”と呼ばれることの方が多いがなァ。」
「……………………」
(おいおい………いきなり大物くさいぜ?)
(ええ………恐らくナンバー2ね。)
巨漢―――ガルシアが名乗るとロイドは真剣な表情でガルシアを睨み、ランディは目を細めてエリィと共にロイドに忠告した。そしてガルシアはロイド達に背を向けて言った。
「―――入れ。話は俺が聞いてやる。」
ロイド達に言ったガルシアはビルの中に入って行った。
「え、あ………」
「……ハッ。若頭がそう言うなら仕方ねぇ。とっとと入りやがれ。」
「………くれぐれもあの人に無礼を働こうと思うなよ?長生きしたかったらな。」
ガルシアの行動に呆けているロイドにマフィア達はそれぞれ忠告した。その後ロイド達はビルの中に入り、応接室らしき豪華な部屋でガルシアと対峙し、事情を説明した。
「クク―――何かと思えば。ウチの会長が、イリア・プラティエに脅迫状で嫌がらせを………?ククク………とんだヨタ話もあったもんだぜ。」
ロイド達の話を聞いたガルシアは嘲笑しながら答えた。
「………無論、こちらもそうだと決めつけているわけではありません。ですが、殆んど手掛かりがない状況で先日もめ事があったと聞きまして………参考までに話を聞かせてもらえばと。」
「ハハ………会長が引っ叩かれたヤツか。ありゃ、酒の席でのちょっとしたハプニングだ。会長も酒が入ってたせいかほとんど記憶にないらしいしな。全然、気にしてないと思うぜ。」
「そう………なんですか?」
(まあ、そうでしょうね………そこまで器量が狭かったら、支援課はとっくに襲撃をかけられていたわ。)
「お聞きした話だと………帝都のオペラハウスへの進出をイリアさんに持ちかけられたとか?」
ガルシアの話を聞いたロイドは意外そうな表情をし、ルファディエルは納得した様子で呟き、エリィはアルカンシェルで聞いた話を持ち出して尋ねた。
「ああ………そんな話もあったな。ウチも色々な付き合いがある。そっちの方から仲介された話だ。まあ、むしろそれは口実で会長はあれの特別ゲストとして彼女を招待したかったらしいが………」
「あれ………?」
「特別ゲスト………?」
「ああ、こっち
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