第30話
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銀”という名前も手掛かりになりそうですが………」
「……そうだな。」
アルカンシェルを出た後、それぞれの顔を見回して言ったランディとティオの言葉を聞いたロイドは考え込み
「―――なあ、みんな。”ルバーチェ商会”を一度、訪ねてみないか?」
意外な事をエリィ達に提案した。
「えっ………!?」
「マジか………!?」
「別に、警察の捜査として普通の事情聴衆をするだけさ。脅迫文を出したのがルバーチェの会長かどうかはまだわからないけれど………面倒を避けてるだけじゃ真実にはたどりつけないと思う。」
自分の提案に驚いているエリィ達にロイドは説明し
「………なるほど。」
「………一理ありますね。」
エリナとセティはそれぞれ真剣な表情で頷いた。
「それに、いい機会だと思うんだ。あれだけの事をしても捕まらず大手を振って歩いている連中……どんな実態なのかを掴めるきっかけになるかもしれない。」
「へっ………なるほどな。」
(フフ…………成長したわね、ロイド。)
ロイドの話を聞いたランディは頷き、ルファディエルは微笑んでいた。一方エリィはその場で考え込み
「えっと、やっぱり心配か?何だったら俺とランディだけでも………」
エリィの様子に気付いたロイドは提案したが
「ロイドさん………?」
「女だからってあたし達を仲間外れをする気………?」
ティオとシャマーラが責めるような視線でロイドを見つめた。
「い、いや!別にそういう意味じゃなくて。」
2人に見つめられたロイドは慌てて言い訳をした。
「ううん………別に心配はしていないわ。そうね、訪ねるだけであればそれほど危険ではないと思う。この街のマフィアというのが本当はどういう存在なのか………知るにはいい機会でしょうしね。」
「あ、ああ………?」
「なんだよ、お嬢。随分と思わせぶりだな?」
「ふふっ、気のせいよ。脅迫文に関しても瓢箪から駒ということがあるかもしれないし………早速、訪ねてみましょう。」
「ああ……!」
そしてエリィの言葉にロイドは力強く頷き
「データベースの情報によると………”ルバーチェ商会”のビルはそこの裏通りの途中から路地の奥に入った先にありますね。」
ティオが目的地の場所を説明した。
「ヘッ、あの怪しげな一角か。連中の姿を見かけると思ったらマフィアの本拠地だったわけだな。」
一方ティオの話を聞いたランディは納得した様子で言った。
その後ロイド達は”ルバーチェ商会”を訪ねる為に裏通りにある”ルバーチェ商会”のビルに向かった………
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