第30話
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。あたしの事も、演技とか全然見ないで身体ばっかりイヤらしい目で見てたし。」
「イ、イリアさん………」
「よく気付くねぇ、そんな事。」
そしてロイドの質問に答えたイリアの話を聞いたリーシャは疲れた表情をし、劇団長は半分呆れながら感心していた。
「舞台の最中は、観客席も含めてあたしの世界だから当然でしょ。で、この前そのハゲオヤジがあたしに言い寄ってきたわけよ。帝都のオペラハウスへの進出をバックアップしてやろうとか恩着せがましいことを言いながら。」
「へえ、そんな予定があるんスか?」
イリアの説明を聞いたランディは意外そうな表情で尋ねたが
「うーん、エレボニアからだけではなく、共和国方面やメンフィル領方面からも要請があるんだよ。期間限定でいいから特別主演をやってくれないかってね。そういえば、この前リベールの王立競技場からもオファーがあったな。」
劇団長は考え込みながらランディの質問を否定した。
「やはり凄い人気なんですね………でも、どうしてそれをルバーチェの会長がバックアップするという話に?」
「どうやら帝都方面に強力なコネを持っているらしくてね。まあ、彼らの噂を聞いている限り、遠慮したい類のコネだと思うが………」
「………ルバーチェはどちらかというとエレボニアと繋がりの深いマフィアです。帝都の暗黒街とのコネクションもそれなりにあるのかもしれません。」
「そ、そうなんですか……」
劇団長の話に頷くように説明したエリィの説明を聞いたリーシャは真剣な表情で呟いた。
「それで結局、そのハゲオヤジをどうしたんですか………?」
「もちろん、丁重にお断りしたわ。2度と迫って来る気が起こらないよう、ビンタもかましてあげたけど。」
「ええっ!?」
「マ、マフィアのボスにそんなことを………?」
「……度胸のある方ですね………」
ティオの質問に笑顔で答えたイリアの話を聞いたロイドは驚き、エリィは信じられない表情をし、エリナは感心した様子でイリアを見つめた。
「そうなんです………私も気を失いそうになって。」
「私も気絶しそうになったよ。ただまあ、向こうもイリア君の身体を触ってくるなど無謀な――――いや無礼だったからね。周りの取り成しもあってその場は何とか収まったが………」
「向こうがその時の屈辱を忘れていない可能性はある……そういう事ッスか。」
「………確かに脅迫文を出す動機にはなりそうですね。」
リーシャの言葉に同意した後説明した劇団長の話を聞いたランディとティオは納得した様子で頷き
「………―――事情は大体わかりました。まずは幾つか手掛かりを当たってみようと思います。イリアさん、この脅迫状はお預かりしてもいいですか?
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