2章〜金の太陽、銀の月〜 外伝〜金の姫、銀の姫。戦妃と聖霊の来訪
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〜夜・ルバーチェ商会〜
「てめぇら………どの面下げて帰って来た?てめぇらを保釈させるのにどれだけのミラを使ったか………議員どもに鼻薬を効かせるのもタダじゃねえんだぞ………?おまけに肝心の軍用犬達を20匹近く殺されたあげく、最新型の運搬車も1台お釈迦にしやがって………これだけでどんだけの損害が出たと思っていやがるんだ………?」
クロスベル市の裏道にひっそりと建っているルバーチェ商会の建物の会長室でスーツ姿の巨漢は集めたマフィア達を睨んで言った。
「す、すみません、若頭……」
「まさかあんな場所に警察がいるとは思わずに………」
「それもあんな巧妙な策を仕掛けているとは予想もしていなくて………」
巨漢に睨まれたマフィア達は表情を青褪めさせながら言った。
「フン……”特務支援課”と言ったか。しかもその”特務支援課”にはガイと”風の剣聖”と並ぶあの厄介な”叡智”もいるんだったな。―――ファビオ、モラン。てめぇらが下手を打ったのもそのガキどもだったよな……?」
マフィア達の言い訳を聞いた巨漢は鼻を鳴らした後、別のマフィア達を睨んだ。
「は、はい……」
「その……旧市街のガキ共も含めてですが………」
「ハッ、聞けば”叡智”を除いて女子供を集めた新米どもだそうじゃねぇか。いくら”叡智”がいるとはいえ、そんなガキ共ばかりに遅れを取って………プロとして恥ずかしくねぇのか?」
「い、いえっ!」
「この落とし前……必ず付けさせてもらいます!」
「聞けばあのガキども、中央広場の外れにあるボロビルを拠点にしているみたいで………」
「お許しさえいただければ、すぐにでも殴り込みを………!」
そしてマフィア達は次々と提案したが
「馬鹿野郎!」
「ひっ………」
巨漢がマフィア達を一喝した!
「警察のガキどもなんぞいざとなりゃ何とでもなる!俺達が潰さなきゃならねぇ本当の相手は”黒月”と”ラギール商会”……あの忌々しい、東方人街と異世界からの手先だろうが!」
「そ、それは………」
「―――まあまあ、ガルシア。そういきり立つものではない。」
怒鳴っている巨漢―――ガルシアを豪華な椅子に座って見ていた太った男はガルシアをなだめた。
「会長、ですが………」
「確かに先日、連中のせいで共和国方面とメンフィル領方面のルートを一つ失ったばかりだ。だが、我々の背後にはあのハルトマン議長が付いておる。このクロスベルにおいて我々の優位は覆しようがなかろう。」
「ですが………”あの男”と”ガキ”だけは危険です!黒衣で身を包んだあの男と”ラギール商会”の売り子をしているあの銀髪のガキだけは………!」
太った男―――マルコーニ会長の話を聞い
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