2章〜金の太陽、銀の月〜 外伝〜金の姫、銀の姫。戦妃と聖霊の来訪
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たしと本気でやり合えるライバルの卵くらいにはなりなさい!」
「はあ………無茶言わないでくださいよ………ああ、どうして私、こんな所にいるのかしら………今頃、クロスベルを出て故郷に帰っているハズなのに………」
イリアに笑顔を向けられた娘は溜息を吐いた後、考え込んだ。
「フッフッフ…………あたしの稽古を見学に来て捕まったのが運の尽きだったわね。もう絶対に逃がさないわよ〜?」
「ううう、おかあさ〜ん…………………」
「あら、本当にバテちゃった?」
「いえ、大丈夫です………そうじゃなくて、その………自分の実力不足も不安ですけどそれとは別に、あの手紙が………」
「手紙………?なんだっけ、それ?」
イリアに尋ねられた娘は脱力をした後
「イ、イリアさんに送られてきたあの手紙のことですよ〜!”銀”とかいう人からの………」
真剣な表情でイリアを睨んで言った。
「ああ、あれ?バカバカしい。ただのイタズラでしょ?そんなの一々気にしてたらスターなんてやってらんないわよ。」
「で、でも………」
「あんたも今度の公園でデビューしたら山ほどファンレターを貰うはずよ。中には変なのだってあるから適当に流していかないと。特にあんたの場合は、その胸で男どもを釘付けにしそうだしね〜。」
そしてイリアは地面に膝をついている娘の胸を指でつついた。
「きゃっ!?も、もう………!イリアさんったら………!」
胸をつつかれた娘は悲鳴を上げた後、イリアを睨んだ。
「ハアハア………何か興奮してきたわね。ちょっとだけいいから揉みしだかせてくれない?大丈夫、痛くしないから〜!」
「あ〜ん、女神さま〜………!」
興奮した様子のイリアに見つめられた娘がわざとらしい悲鳴を上げたその時
「えー、ゴホンゴホン!」
男性の咳払いの声が聞こえた後、スーツ姿の男性がイリア達に近づいた。
「げ、劇団長さん………」
「あら、いたの?」
「ハア、いたのは無いだろう。遅くまでご苦労さんだが………少々、稽古というには不適切な言動が多くはないかね?」
イリアに尋ねられた男性―――劇団長は呆れた様子でイリアを見つめた。
「演技指導よ、演技指導。―――それより、リーシャ。今日はもう遅いからあたしのメゾンに泊まんなさい。こんな時間に、あんな危ない所にあんたを帰すわけにはいかないわ。」
「べ、別にそんなに危険って所じゃないですよ?皆さん良い人ばかりで………越してきたばかりの私にも親身になってくれますし。」
イリアの話を聞いた娘―――リーシャは戸惑った様子で答えた後、笑顔になった。
「それが下心だっつーの。血の気の多い小僧どもがただでさえ多い地区なのに………夜、この魅惑のボデ
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