機動戦艦ナデシコ
1370話
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うような事になった意味をしっかりと理解していますか? このままではシャドウミラーと木連の間にある友好関係は、すぐにでも消滅してしまいかねません。そうなれば、私達シャドウミラーとしては木連ではなく、もう一方の勢力と手を組む事になるという可能性は十分にあります。それを理解した上で判断して欲しいのですが」
「脅し……ですか」
少し……本当に少しだけだが、苦々しげな表情を浮かべた草壁の言葉に、エザリアが返したのは綺麗な笑みだった。
……ただし、どちらかと言えば氷の微笑と表現するのが正しいだろう微笑だが。
「まさか。そんな事は考えていません。ですが、シャドウミラーとして取るべき選択というのは、十分に考える必要があります。その際に、今回の件が重要な意味を持つというのを理解して貰えれば、こちらとしても助かります」
「……こちらとしては、虫型戦闘兵器の生産プラントの譲渡というのが最大限可能な譲歩なのです。上層部も、空間跳躍門の生産プラントを渡すという事には、どうあっても賛成しないでしょう」
「そうでしょうか? そもそも、現在の木連では草壁中将が実質的な木連の指導者という事になっているという話も聞きますが?」
「デマですな。木連には私よりも上の存在はきちんといます」
「その割りには、私達とは会ってませんけど?」
「こちらにも、その、色々とあるのですよ。……ともかく、こちらとしては空間跳躍門の生産プラントを下さい、はいどうぞとは言えません。であれば、一度戻って相談したいのですが……」
結局この日の会談はこれで終わり、チューリップの生産プラントの件については後日改めてという事になるのだった。
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