暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1370話
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
作的に?」

 いや、初めて人が死ぬ光景を見て、ショックを受けるのは分かる。
 俺自身はもう何人、何十人、何百人、何千人……それこそ何万人もの人の死を見て、そして与えてきた。
 そんな俺だけに、人の死というのには既に慣れというものすら感じている。
 特に戦場ではお互いに殺し、殺される。
 正確には俺を殺す事が出来る者は非常に限られているが、少なくても向こうはそのつもりで掛かってくる事が多い。
 そうである以上、こちらとしても相応の対処をする事になる訳で……いや、今更俺の死生観を考えても意味はないか。
 とにかく、俺は死に慣れているから1人死ぬ程度ならどうという事もないが、普通の人間にとっては、映画とかドラマならともかく、実際に目の前で人が死ぬ光景というのは色々とショックが大きいだろう。
 それも、木連の人間にとって人を殺すというのは地球と戦争をしている割りには驚く程少ない。
 地球との戦争がバッタを始めとした無人機で行われている以上、直接人の死をその目で見る事はまずないし、見るとしても映像データを通してとなるだろう。
 だとすれば、人の死を見た木連の人間が発作的に映像データを消すという行動に移してしまっても無理はない……のか?
 無理はない、ないのかもしれないが……

「大きな失態であるのは間違いない事実ですね。今回の件、木連としてはどのように謝罪する気ですか? シャドウミラーの代表でもあるアクセル・アルマーをそちらの内輪揉めに巻き込み、更には暗殺者を送り込まれ、その暗殺者を捕らえたのもアクセル代表。その上捕らえた笠の男を木連に引き渡したにも関わらず、ろくに情報を引き出す事が出来ないまま敵の手で暗殺され、その上犯行が行われた一部始終の映像データも既にないという……正直、これ程木連が当てにならない組織だとは思いませんでした」

 ……こうして聞くと、木連は物凄い失態を続けて何度もやってるんだな。
 ちょっと出来過ぎだと思うくらいに。……出来過ぎ? いや、まさかな。そんな事をするメリットは存在しないだろう。
 俺達と敵対しても、向こうにとってはいい事は何もない。……そう、ない筈だ。
 まさか俺を殺せばシャドウミラーが混乱して、それを木連が抑えてシロガネを自分達の物にするなんてのは、シャドウミラーの実力を知っている以上、まず無理だろうし。
 だとすれば、やはり今回の件は偶発的な出来事なんだろう。

「汗顔の至りです。そこで、木連としてもシャドウミラーに対して謝罪の気持ちを込めて贈り物をしたいと思います」
「……贈り物、ですか」

 エザリアが一瞬俺の方へと視線を向けてくる。
 向こうが何をくれるのかは分からないが、この状況でこちらに渡すというのであれば、相当な代物の筈だ。

「その贈り物というのは、具体的に何
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ