―卒業デュエル―
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所は、普段に授業で使うデュエル場。十代がデュエル場で追い詰めて、他のメンバーはそれぞれ取り囲んで逃げ場をなくしていた。
「かくなる上は……ドロップアウトボーイ! あなたを倒して見逃してもらうノーネ!」
コスプレを脱ぎ捨てたクロノス先生――トメさんの格好だった――は、普段のデュエルコート姿へと変貌していた。どうやってトメさんの格好の下から、あの使いにくそうなデュエルディスク付きコートが出て来るのか、原理はよく分からないがともかく。
「……懐かしいな、その呼び方」
「先生にとって、生徒はいつまでもドロップアウトボーイなノーネ!」
ともかくデュエルが始まりそうな雰囲気に周囲を取り囲んでいた俺たちも、とりあえずデュエルがよく見える観客席に移動していく。今ならクロノス先生は逃げられそうだが、デュエルディスクを展開する二人を見るに、その気はないようだったが。
「オレが勝ったら授業してもらうぜ!」
「むむむ……」
『デュエル!』
十代LP4000
クロノス先生LP4000
どことなく十代の調子が、異世界に行く前に戻ってきていると感じながら。何はともあれ、十代とクロノス先生のデュエルが始まっていくクロノス先生のデュエルは授業の一環ではよく見ていたが、それはもちろん試験用のデッキ。クロノス先生自身のデッキである、【古代の機械】と戦ったことのある生徒はそう多くない。
「ワタシの先攻。今度こそ叩き潰してよるノーネ!」
「確かに、随分と久しぶりだな。クロノス先生とのデュエル!」
その多くない一人というのが、当の十代のことだったりするけれど。クロノス先生が先攻の権利を勝ち取ると、五枚のカードを手札に加えた。
「ワタシはモンスターをセット。リバースカードを二枚伏せてターン終了ナノーネ」
「オレのターン、ドロー!」
大型モンスターによるフィールドの制圧を得意とする【古代の機械】において、クロノス先生の初手は不気味なまでの沈黙。だが、その程度で十代が怖じ気づく訳ではなく、勇猛果敢にカードをドローする。
「オレは《E・HERO プリズマー》を召喚!」
対する十代の最初のモンスターは、全身が結晶に包まれたような英雄。そのガラス張りの結晶で構成された身体は、あらゆる英雄へと姿を変えていく。
「プリズマーの効果、E・HEROを墓地に送ることで、そのE・HEROとして扱う! バトルだ!」
プリズマーの姿が一瞬の後、デッキから墓地に送られた《E・HERO ネオス》へと変わっていく。とはいえネオスを墓地に送ること自体が目的だったのか、十代は即座にネオスとなったプリズマーへ攻撃命令を下す。
「ラス・オブ・ネオス!」
ネオスの姿と攻撃名をかたどったプリズマー
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