―卒業デュエル―
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た感謝の言葉を。……どうしてこの言葉を選んだのかは、自分たちにもよく分からないけれど。半ば勢い任せの言動だったが、不思議と後悔はなかった。
「しかし、今のデュエルで分かったノーネ。もう生徒ではなく、みんな一人の大人となるート……ならーば!」
突如として行動を開始したクロノス先生は、目の前にいた十代を人間とは思えぬ動きで捕獲する。十代は驚愕に逃げる間もなく、呆然と辺りを見渡していた。
「だけどまだみんなワタシの生徒ですーノ! お望み通りみっちり授業してあげますノーネ!」
そのままクロノス先生は万力のような力で十代を引っ張っていき、逃げようとする十代を離すまいと本校に向かうのを、そのまま俺たちはデュエル場で見送った。明日からはしっかり授業を受けさせてもらおう、と決意しながら。
「特にシニョール十代は最近サボリ気味だったノーで、このままでは単位なんてあげられないノーネ! じっくりみっちり授業するノーネ!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
久しぶりに聞いたような気もする十代の悲鳴。俺に明日香もつられて笑ってしまったが――内心では、そろそろ始まるのだろうと確信していた。
……ダークネスとの、決戦。
――どこかのビル。ヘリコプターの準備が出来たと連絡を受けて、彼は、デュエルモンスターズの創始者ことペガサス・J・クロフォードは、対面のソファーに座っていた人物に声をかけた。
「これからアカデミアに向かいマース。……私が話をする間、アナタは友人たちに挨拶していても……?」
「ありがとうございます会長。しかし、多分……俺の友人たちは、その話に居合わせているでしょう」
アカデミアの制服に身を包んだ青年が、ペガサスの申し出を断りながらソファーから立ち上がる。もはや相手の心を読む能力など、随分と昔の話になったペガサスだったが、彼からは友人たちへの信頼が感じられた。それは能力など使わずとも分かるほどで、少し彼と友人たちに微笑んで。
「これは余計なことを言ってしまったようデース……では、参りましょう。三沢ボーイ」
「――はい」
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