sts 26 「砕け始める今」
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かもしれないことを考えると、少しでもそっちの戦力が多い方が良い。それに……施設内じゃなのはは思いっきり戦えないでしょ?」
「……そうだね。ショウくん、お願いできる?」
「ああ」
とはいえ、戦力は極力均等に分けておいた方が良いだろう。俺には単独でも相応の実力を発揮する相棒が居るのだから。
「セイ、お前はフェイト達と一緒に六課に迎え。必要と判断したならこっちの魔力消費は気にせず魔法を使っていい」
「分かりました」
「ショウ、いいの?」
「状況が状況だ。少しでも戦力は均等にしておいた方が良い」
そう口にすると、セイの戦闘力はフェイト達も知っているだけに納得したようだ。
方針が決まったこともあり、俺達は素早く行動を開始する。だが行動を開始してすぐにある問題が生じる。スバルがどんどん速度を上げて先行してしまったのだ。
俺やなのはは飛行しているし、ティアナは俺に抱えられる形で付いてきているのだが、施設内の通路は一直線というわけではない。そのため、ほぼ速度を下げずに進めるスバルの方が先に行ってしまうのだ。
「スバル、先行し過ぎ!」
『ごめん、でも大丈夫だから!』
「仕方ないね。こういう場所ではスバルの方が早い……でも大丈夫、こっちが急げばいい。ショウくん、スバルに追いつける?」
「今すぐ速度を上げればどうにかな」
「じゃあティアナは私に任せてスバルを追って。私達もすぐに追いつくから」
「分かった」
可能な限り減速せずになのはにティアナを渡すと俺は一気に加速した。曲がり角が多いものの単独飛行ならばより自由に飛べるためコーナリングは滑らかになる。まあほぼトップスピードを維持したままでこのような芸当が出来るのはフェイトのおかげなのだが。
……捉えた。
通路の終わりを告げる光が見えた直後、その先にスバルが立っているのが見えた。減速しつつ着地しようとした瞬間――
「返せ……ギン姉を返せぇぇぇぇえッ!」
――スバルと雄叫びと共に凄まじい魔力の奔流が襲い掛かってきた。吹き飛ばされることはなかったが、それでもスバルが普段の状態ではないと断定するには十分な出来事である。
通路を抜けるのと同時に視界に飛び込んできたのはノーヴェの放つ弾幕に突貫するスバルの姿。掠めた個所から血が舞っているだけに非常に危険だと言える。しかし、激情に駆られたスバルは痛覚が麻痺をしているのかスピードを緩める気配はない。
「うおおぉぉぉッ!」
「く……!」
「ど……けえぇぇぇぇッ!」
ノーヴェを障壁を打ち破った直後、スバルは追撃で蹴りを放つ。体勢を立て直したノーヴェもすぐさま蹴りで応戦。本来ならば蹴り技はスバルよりもノーヴェに軍配が上がると思われた。
だが
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