暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ひぐらしのなく頃に 〜目覚し編〜
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こにいるんだい。愛しの悟史君は」


詩音が来た道を戻り、蒔風を案内する。
もうあたりはすっかり暗い。
街灯もないので本当に真っ暗だ。

それでも詩音には慣れた道で、すいすいと進んでいく。
そしてこの村の診療所「入江診療所」についた。

詩音がカードを通し、地下までの扉を開く。
そしてその突きあたりに、一つの病室があり、そこに一人の少年が眠っていた。

彼こそが北条悟史。
雛見沢症候群の末期者だ。


「入っても大丈夫か?警報とかは?」

「大丈夫ですよ。私のカードはここのトップの人からもらったものですから、警報は鳴りませんよ」

「では・・・ふむ・・・このベルト、取っても大丈夫なのか?」

詩音曰く、それはだめだそうだ。
彼は末期症状者。
彼の眼に映るものはすべて敵に見えるらしく、異常な凶暴性をもって襲いかかるそうだ。

それを詩音が悔しそうに言った。

「だったら・・・何とかするか手始めに・・・と」

蒔風が力を借りる。
その右手が一瞬だけ光る。

「さて、この幻想は殺せるのか?」

蒔風が悟史に触れる。
しかし何も起こらない。

「やはり・・・病気相手じゃ無理か・・・じゃ、次」

蒔風が次の力を借りる。

そして爪を少しだけ悟史に食いこませる。
そこからナノデバイスを送り、雛見沢症候群を消そうとするが・・・

「ナノより小さい?クソっ。だったら・・・そういえば、雛見沢症候群って、死んだ奴からは一切見つからないんだよな?」

「そうですけど・・・」

「だったら簡単じゃん」

蒔風が悟史の、ちょうど心臓の真上に手を乗せる。
そして一気に衝撃を送りこんだ。

周りの計器がピーーーーと静かに、一斉に鳴った。

その光景に詩音は取り乱した。

なぜなら、心拍計が0を示しているのだ。
つまりそれは、悟史の死を意味していた。

「な、なにをしてるんですか!!悟史君っ!?」

「静かにしてろ!!大丈夫だ。大丈夫」

そう言って蒔風が力を借りる。
全身に電気がほとばしる。

「オレの雷旺じゃこんな精密作業はできねえけど」

その手を再び悟史の胸にあてる。

「さあ、最強の|電撃使い(エレクトロマスター)の力の見せ所だ」

そう言って電流を流し、ふたたびその心臓を動かしていく。
悟史の心臓が動き出す。

そして一つを除き、すべての計器がさっきと同じ数値を示していた。
その一つとは


雛見沢症候群の進行度を表す数字。
それが問題なしの1にまで下がってるのだ。

「あ・・・・さ、としく・・・・」

「まあ、まだまだ目は覚めないだろう。でも、一週間以内には」

「あ、ありがとうございます!!!本当に
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