第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ひぐらしのなく頃に 〜事話し編〜
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
蒔風が降り立ったのはどこかの神社の裏の展望台みたいな場所だ。
眼下には村が広がっている。
「雛見沢村。人口2000人の小さな村、か」
蒔風が展望台を離れ、神社の方に向かい、正面の長い階段を下りていく。
階段を下りていると、子供達の集団が走ってきていた。
とても元気だ。
下は小学生低学年、上は中学生ぐらいかの少年少女たち。
とはいっても男子は一人。他はみんな女の子だ。
この暑い中、長い階段を一気に駆け上がっていく。
子供達とすれ違い、蒔風がなにかを感じた。
そして振り返る。
他のみんなは一番上まで駆け上がっていた。
しかし、薄紫色の髪をした女の子がこちらを見下ろしていた。
それより少し上の方で、同い年かの濃い紫色の髪の少女が心配そうに少女を見ていた。
しばらくお互いに視線を向け合っていると、上から声が聞こえた。
「羽入ーーー!どったの?・・・誰?この人。雛見沢の人じゃないね」
碧色の髪をポニーテールにしている年長者らしい少女が階段を降りてきた。
この雛見沢、人との関わりがものすごく濃いのだ。
だから外から来た人は一発で分かる。
「あぅ。魅音、ボクは少しこの人に用事があるのですよ。梨花、来て下さい」
「え?なによ羽入?そんなに引っ張らないでよ」
「あなたも、いいですね?」
「・・・ありがたい限りだ」
そうして、羽入、梨花と呼ばれた少女と一緒に蒔風が神社裏の倉庫周辺に向かった。
---------------------------------------------------
「あなたはこの世界の人間ではないですね?」
「お前も、神がヒトの世界になにか用か?」
「え?え?ど、どういうことなのよ羽入!他の世界って?なんであんたの正体が」
「で、この子が最主要人物か」
「どういうことなのですか?」
「流石に知らないか。実は」
「あんたたち!私を無視するなー!!」
梨花が両手を振り上げ叫んだ。
黙り込む二人。
「・・・でだ、この梨花ちゃんの命がかくかくしかじか」
「それは本当なのですか!?」
「聞けぇ!!」
何事もなかったかのように再び話しはじめた二人に梨花が本気でキレたため、まず羽入が蒔風にこの世界のことを話し、それから蒔風が説明することにした。
---------------------------------------------------
この少女、古手梨花は普通の少女ではない。
これまで『様々な雛見沢』、つまりはパラレルワールドで幾度も幾度も殺されてきた少女で、殺されるたびに時間を巻き戻り、その死に抗ってきた
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ