第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ひぐらしのなく頃に 〜事話し編〜
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。
昭和58年6月に殺される運命に抗い続けて時間を幾度も巻き戻り百年の時を過ごしたのだ。
それをついに今回打ち破り、運命の6月を越え、今にいたっている。
そして時間を巻き戻し続けたこの地の神、「オヤシロさま」こと古手羽入。
今は人としての人生を楽しんでいる。
その説明を聞いてから蒔風が口を開く。
「ふ〜む。多重世界ではないようだな」
「多重世界ってなんなのですか?」
いつもの調子に戻って話した梨花が蒔風に聞く。
「一つの世界がいくつもの世界を内包してるのを「多重世界」ってんだが、ここは違うみたいなんだよ」
「あぅ?ボク達は確かに多くの世界を・・・」
「それは可能性の世界だろ?そうだなぁ・・・多重世界ってのは、一つの世界の中にAとBって別の世界がある場合だ」
「みー」「あぅあぅ」
「君達の場合、AとA'の・・・ようは別の可能性の世界との行き来に近い。だからここは多重世界ではないんだよ」
「なるほどなのです」
「あぅ。それで、舜がこの世界に来た理由はなんなのですか?」
それに蒔風が答え――――
「っとま、こんなとこかな」
「梨花の命を・・・なんでまたそんなことに」
「「奴」に聞いてくれ。あと、あれはいいのか?」
「あれ?とはなんなのですか?」
そう言って蒔風があごをクイッと後ろの方に向けるするとそちらからこそこそと声が聞こえた。
(ばれちゃった?)
(もう!!圭ちゃんのバカ!)
(オレじゃねえ!沙都子押すな!!)
(見えないんですのよ!!)
(わっわっ、お、押さないで〜〜)
ドダッ!!!
先ほどの少女+少年が物陰から転がってきた。
こういうとき男子が一番下につぶされるのはもはやデフォなのだろうか。
「いたた・・・あんた!!梨花ちゃんが殺されるってどういうこと!?」
「また「東京」とかいう連中ですの!?」
「東京」
かつて梨花の命を狙った組織の名だ。
この組織は戦後日本政治界重鎮たちの作った組織。
しかしその重鎮たちが邪魔になった若い世代が、重鎮たちを追いやろうとし、彼らの着手している計画を潰すことを考えた。
その計画とはここ雛見沢における「雛見沢症候群」と呼ばれる病気の解明だ。
この症候群は雛見沢から離れると果てしない低確率で発症するもので、異常な疑心暗鬼や被害妄想、さらには幻覚を見るなどの症状を起こす。
近年では全くと言っていいほど収まっているようだが、過度なストレスを受けることで高いレベルでの発症をしてしまうのだ。
古手梨花は「女王感染者」と言われる存在で、彼女が死ぬと全村民が一斉発症し、この世の地獄絵図となるらしい。
そんなことが起きれ
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