決意する天竜
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だけど実際には、フェイスは一つではなく、大量に存在していたということなんですね・・・
「現在確認されているフェイスは、約二千機。これが大陸全域、魔導パルス爆弾の正体だったんだ」
評議院の方たちでさえ知らないことだらけだったフェイス。それは、予想よりも遥かに上を行っていたものでした。
地上に降りてきた私とシャルル。そこからでも、地面から姿を見せるフェイスをいくつも視認することができます。
「私たち・・・あんなに頑張って一つを壊したのに・・・こんなにたくさん・・・」
低いトーンでそう言ったのは、私の大切な友達であるエクシード。彼女は、この絶望的な光景に、どうすればいいのかわからないといったような顔をしています。
「もう終わ・・・」
「言わないでシャルル」
諦めようとしていた彼女の言葉を、前に立つ私が遮ります。
「もう絶望なんかしたくない。私はシャルルと・・・シリルとセシリーと・・・みんなと生きていくって決めたんだよ」
私は右手に魔力を纏わせると、さっきの悪魔との戦いで切れてしまった髪の毛を、バッサリと切り落とします。
「ウェンディ!!」
私がそんな行動を取ったことで、シャルルとドランバルトさんは驚愕の表情を浮かべています。でも、私は気にすることなく、彼女たちの方を向き直りました。
「弱音も吐かないし、涙も流さない。みんな戦ってる。だから私も諦めないよ」
「うん!!」
シリルもナツさんもきっとこの状況を何とかするために戦ってるはず。私たちだけ諦めるなんて、絶対しない!!
「でも・・・これだけの数のフェイス、一体どうしたら・・・」
シャルルのもっともな疑問。私は今ここから見える景色を見て、一つの解決策を思い付きました。
「ドランバルトさん。瞬間移動でマグノリアまでどのくらいかかりますか?」
「ここからだと中継地点をいくつもはさむからな・・・急いで五分くらいか」
私たちがいるのはドクゼリ渓谷の近く。そこから皆さんが戦っているマグノリアまでの移動時間を聞くと、ドランバルトさんがそう答えてくれます。
「みんなと合流するのね」
「うん。でも、それだけじゃない」
シャルルの問いにうなずくけど、目的はそれ一つだけじゃありません。もっと、大きな目的があります。
「ウォーレンさんの魔法で大陸中のギルドに呼び掛けるの。
大陸中のギルドの力があればろフェイスをどうにかできるかもしれない」
私たちだけじゃ難しくても、この大陸全ての魔導士たちが力を合わせれば、どんなことだってできるはず。
私の考えを聞いたシャルルとドランバルトさんは、静かにうなずきま
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