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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
決意する天竜
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とシリル、そしてセシリーを従えてその場を後にした。




















「ハッ!!温いこと言いやがって」

残されたノーランはそう言うと、大きく息を吐き出す。

「今ここでトドメを刺さなかったこと、後々後悔することになるぜ」

ノーランはそう言うと、ある場所のイメージを頭に浮かべ、目を閉じる。

「ここで二度と再生できないようにしておけば、俺にやられることもなかったのになぁ」

彼の頭に思い描いている場所は、シリルとミラが捕らえられていたラボと言われる施設。そこでは、キョウカが連れてきた冥府に相応しい人材を悪魔に転生させることの他にある重要な役割がある。
それは、冥府の門(タルタロス)のメンバーが負傷した際の再生。それがある限り、彼らは何度でも甦ることができる、不死者たちなのである。

「それじゃ、ラボに向かうとするか」
「その必要はないよ」

体をラボに転送しようとしたその時、青年の姿をした悪魔の耳に、聞き覚えのある声が届く。彼はそちらを向くと、そこには待ち焦がれていたある人物が立っていた。

「ゼレフ・・・」

そこにいたのは、彼を作り出した人物であり、冥府の門(タルタロス)の全員がそのもとへと帰ることを望んでいる人物、ゼレフだった。

「なぜ・・・こんなところに・・・」

痛む体にムチを打ち、ゆっくりと体を起こしていくノーラン。彼はなんとか上体を起こすと、真っ直ぐに創造主の方を見据える。

「やった・・・俺たちはあなたに会いたく――――」

ズドンッ

手を伸ばしたその時、彼の体から何かの音が周囲に響き渡る。

「え・・・?」

何が起きたのかわからず、疑問符を頭に浮かべているノーラン。その直後、彼は痛みを感じたかと思うと、咳と共に口から血が吹き出してくる。

「なんで・・・」

青年が顔を下げると、己の体に大きな穴が空いているのに気付き、その部位を押さえる。

「ゼレフ・・・卿・・・これは・・・」

自分に攻撃を加えた人物の方を見て、疑問を投げ掛ける。それに対し男は、冷酷な目で彼の方を見下ろしていた。

「君はかなりの傑作だと思ってたんだけどね。やはり力不足だったかな?」

その時のゼレフの目を見て、ノーランは寒気を感じた。彼のその冷酷な瞳は、見るものすべてを凍てつかせるほどの恐怖を与えるほどのものだったであろう。
ゼレフは右腕を前に出すと、そこに魔力で構成した黒い球体を作り出す。それを見たノーランは、慌てふためいた。

「君、もういらないから」
「ま・・・待ってくれ!!」

その声もむなしく投げ出された暗黒の魔法。それは、ノーランの頭を瞬く間に消し去った。

「さようなら、もう
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