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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三十話 意外な才能です。
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あげた。「こっちのフェイズの時にはこんなことができるのよ、相手のターンになったらこっちとおなじことをコンピューターが考えるの、最終的に相手の拠点を制圧するか、艦隊を壊滅させた方が勝ちよ」などなどね。
そうね、まずはわかりやすい艦隊戦をやってもらおうかな。ん〜と、よし、これでいいでしょ。
私が選んだのは初級。5000隻の艦隊を指揮して相手の艦隊を撃破するやつ。同数同士だから戦術が試される戦いよ。私がやったときは損害100隻に満たないで相手を全滅させたけれどね。
「じゃあ行くわよ、サビーネ」
私が外で操作すると、シミュレーター円筒は閉まった。モニターを見上げると、そこにはリアルタイムの戦況が表示されているし、中に入っているサビーネの様子も観察できる。
サビーネはしばらく考えていたようだけれど、すぐに真剣な表情になって艦隊を動かし始めた。ほどなくして先頭同士が接触、砲撃戦が開始される。同程度の艦隊だから損害数は互角・・・って、そこで右翼を下げるか?!サビーネ!!右翼に引きずられて中央も下がっちゃうって!敵がホラ、突入してくるよ。
え?あ、違う。右翼は後退するのじゃなくて、少しずつ本隊と離れていく。中央はなおも後退、右翼は後退を中止して本隊と一定距離、左翼はそのまま・・・まさか!?
いつの間にか艦隊は凹陣形まがいになってた。つまり?ってことは!?突入してきた敵艦隊を・・・包囲しているってこと!?
サビーネ艦隊は瞬く間に敵の主力を袋叩きして、一撃で殲滅していってる。気持ちいいくらいの快勝よね。でも、それにしても、初級とはいえこれほど鮮やかに勝つなんて・・・・。損害数サビーネは839隻、敵は3967隻だから圧倒的に勝利だし。
サビーネにこんな才能があったなんて・・・・。これは、将来の提督の一人になりそうね。味方になればいいけれど、敵に回った時には・・・・私はこの日を後悔することになるかもしれない。
■ サビーネ・フォン・リッテンハイム
お姉様がびっくりなさった目で私をご覧になってる。どうしてなのですかとお尋ねしてみると『初級とはいえ、こんな鮮やかな勝ち方、士官学校の候補生だってできないわよ。』なんておっしゃっている。さすがにそれは大げさすぎると思うのだけれど・・・・。それとも本当の事なのかな。
なんとなく体と頭が勝手に動いたの。よくわからないけれど、この場面じゃそうしなくちゃいけないんだなって、思ってしまったの。なんでだろう?
そういえば以前お父様に聞いたことがあるの。リッテンハイム侯爵家はルドルフ大帝がご存命だったころ、政治・軍事両面で、特に軍事に置いてとてもご活躍なさったリヒャルト・フォン・リッテンハイム侯が開祖なんだって。
だったら私にもその血が流れているのかな。でも、
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