第28話(1章終了)
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表情をしているロイド達を見たノエルは微笑んだ後、ソーニャに尋ね
「そうね……完全に濡れ衣だったみたいだし。様子見してもいいと思うけど………」
尋ねられたソーニャは頷いた後、考え込みながら言った。
「………大丈夫かと思います。無用なトラブルを起こすほど愚かではなさそうでしたから………」
「ええ………どちらかというと私達を見守ってくれる存在のようでした。」
「ふふ、そうみたいね。………しかし、そういう意味では愚かなのは人間の方だったわね。まさか軍用犬の実戦テストをするために各地で騒ぎを起こしていたなんて………いくら後ろ盾があるからといって、舐めた事をしてくれたものだわ………」
ティオとセティの言葉に頷いたソーニャはロイド達から聞かされた事件の真相を思い出して、静かな怒りを纏った。
「………はい。」
そしてソーニャの言葉を聞いたエリィは複雑そうな表情で頷き
「でも、これだけの騒ぎを起こしたわけですし………さすがに今回ばかりは言い逃れはできないですよね?」
ロイドは口元に笑みを浮かべてソーニャ達に尋ねた。しかしソーニャとノエルは黙り込み
「え……」
「やはり………保釈されてしまう可能性が?」
2人の様子を見たロイドは驚き、エリィは厳しい表情で尋ねた。
「………ええ、高いわね。」
「――――今までにも、国境付近でのマフィアの密輸を摘発したことがあったんですが………その都度、圧力がかけられて保釈されてしまっているんです。それどころか適当な名目で密輸品も返還する事になって………」
「なっ……!?」
「グダグダですね……」
「そういや、ベルガード門でも同じようなことがあったな………」
「………………………」
そして2人の答えを聞いたロイドは驚き、ティオは呆れ、ランディは目を細め、エリィは複雑そうな表情で考え込み
「リウイ様達から予めクロスベルの特徴を教わっていましたが、まさかそこまで腐敗しているなんて………」
「む〜………そんな事になるのだったら、もっと痛めつけといた方がよかったかな〜?」
「……シャマーラ。貴女の気持ちは私もわかりますが過度な暴力はいけませんよ。」
セティは真剣な表情で考え込み、シャマーラは不満げな表情をし、エリナは静かな表情でシャマーラに言った。
「でも……腐ってばかりもいられないわ。この状況で、みんなが諦めたらクロスベルは本当に駄目になる………そう考えて、自分に出来る事をしている人達は少なくないはずよ。貴方たちみたいにね。」
「あ………―――はい。そうでありたいと思っています。」
「ふふ……これからも支援課の働きに期待させてもらうわね。―――さ、クロスベル市までうちの車両で送って
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